Monday, January 17, 2011

UK hardcore scene - Ⅲ




スプリット(w/ HARD TO SWALLOW)以降のカオスティックなイメージが強すぎるせいか、evil deathcoreにUmea hardcoreを散りばめたサウンドを出していたとは、後期の彼らからはとても想像し難いCANVAS
結成当初、レーベル側が実際に書いたレビューは、mixing CULTURE/MORNING AGAIN with a touch of black metalだった。

ともかくCANVAS といえばSutcliffe兄弟が在籍するバンドで、もともとSure Hand Recordsから"legend of the overfiend"名義でリリースされるはずだった音源に、コンピやデモをプラスさせた"self title"がHousehold Name Recordsから出ている。
デモのレコーディングがJan '97だから、SLAVEARCよりも必然的に古いバンドだってのも興味深い。

ちなみに、HARD TO SWALLOWのGordsは、JOHN HOLMESでもプレイしていて、こっちでもCANVASとスプリットを出している。


ex VENGEANCE OF GAIAのメンバーが再編成を経て、始動させたTHIRTY SECONDS UNTIL ARMAGEDONは、FloridaインフルエンスにKILL THE SLAVEMASTERライクなボーカルが乗るといった、この地では比較的珍しいスタイル。
ex CANVASのKarl Fieldhouseが後々加入したことでも知られるか。

音源はContrition Recordsの"self title"、THE AUTUMN YEARとのsplit等、さらにはこれらをまとめたディスコグラフィー"everything"が、Thirty Days Of Night Recordsからリリースされている。


VENGEANCE OF GAIA - "battlefields / six"


THIRTY SECONDS UNTIL ARMAGEDON - "drone"





デモリリースは2000年になるけど、結成は99年なのでxCANAANxも入れておく。

like ABOVE ALL、ABNEGATIONの厳格SxE life styleを貫いた彼らは、Abstraction Communicationsに属していたらしいが、スプリット(w/ TSUA)及び"gehenna made flesh"とも、Ignitionからのリリースになった。


xCANAANx - "eight day descent"
 


: my collection :
 
 

Thursday, January 6, 2011

UK hardcore scene - Ⅱ


 


単独音源の7ep"worthless is the unity bought at the expense of truth"ほか、UK hardcore compilation"consolidation"に参加していたSTANDOFFのTony MaddocksとHallam Fosterにより、EssexにてABOVE ALLが結成されたのが1994年。

翌1995年にSure Hand Recordsからリリースされた7ep"blood of ages"は、メロディを排除した刻み中心のvegan metalで、new schoolからの流れを取り込んだスタイルは、新たなディレクションを示したというのも言い過ぎではないと思う。
続く1996年、How We Rock zine #14に付録された"saviour"のFlexi盤は、Nick Roylesが携わりファンジンを刊行していた版元からだった。これは後にRetribution Networkがlimted 30でリプレスし、流通させたことでも知られている。

ライブ活動に於いては、DOG EAT DOGやFEAR FACTORYなどのUKツアーサポートを務めた功績が認められ、インディ大手のRoadrunner Recordsへと移籍を果たす。そしてFUDGE TUNNELのAlex Newportプロデュースのもと、7epの曲も再録されたフルレングス"domain"をリリースした。extreme metalな音に仕上がり新たな支持層を取り込む反面、初期の彼らを知るリスナー離れが起こったのも事実だった。

一方ではマーケティングが拡がり、MTVのHeadbangers Ballへの出演をはじめ、当時の情報量からしても彼らの活躍は想像に容易い。
しかしベースのHallam Fosterが脱退してしまい徐々に歯車が狂い始める。後任には"domain"も手掛けていたイラストレーターであるDaniel P Carterが着任。また2ndギターにDaniel Stewartを加えるも、更なる飛躍とはいかなかった。

演っていることが時期尚早だったのは否めず、以降のリリースはなくいつしか解散へとなった。

そしてTonyは、UNDERSTANDのRobert ColemanとLIGHT OF THE MORNINGへと活動を移し、1999年にBlackfish Recordsから"all else is error"をリリースしている。
2000年にベースのStuart Clappが脱退、その後Kevin Hutchinsが加入し、2002年頃までは活動していたようだ。


ABOVE ALL - "prison"
 




ギターのMartin Von Bargen、WILL TO POWERのドラムDavid Fergussonが中心となって、1993年にWITHDRAWNが活動を開始する。1995年の1stデモ"figures"リリース後、Neil SchockからUNBORNのChris Meadowsへボーカルチェンジし、ベースにはFosterが加入しての再編成となった。
そして1997年、Sure Hand Recordsから"a certain innate suffering"がリリースとなる。この頃からChrisとFosterはSLAVEARCの活動を本格化させ、まもなく2人とも脱退。後任にはPhil Smithがベース、VOORHEESのIan Leckがボーカルに就いている。

1999年にはHousehold Name Recordsと契約、2ndデモ"x151x"を含むこの1stフル"seeds of infumanity"は、サウンド面に於いても90's vegan metal化が進んだ印象を受けた。その内2曲は、コンピ"justice for the enslaved vol.1"に提供している。

その後Ian Leckが抜けJay Hearneがボーカルを取りEVANESCEと改名、サウンドもmelodic death/black metalへと移行した。2000年、Retribute Recordsからリリースの"sower of sedition"は、hardcore側からのアプローチとあって、初期Tribunal Recordsやlate 90's North Carolina周辺的要素が強く感じられる。

続く2002年のスプリット(w/ CONQUEST OF STEEL)では、ギターDanny McDermottからPeter Broomへ、Phil Smithに替わってColin Robertsonがベースで加入と、メンバー再編成が行われた。
さらにGrant Richardsonにボーカルが代わり、スプリットを出していたNo Face Recordsから引き続き、2006年に"secure the shadow"をリリース。

実に10年以上の活動歴を誇る彼らだが、EVANESCEと改名後はあまり知られていないのが現状か。


WITHDRAWN - "serenity"
 





WITHDRAWNの初期メンバーChris、FosterとLIFERのCraigによって1997年、SLAVEARCが結成される。これだけ集まればただのdeath coreで終わるわけもなく、new schoolアティチュード高めのbru-deathは承知の通り。


最後にFosterが参加しているKOREISCH。もはやgrind core以外何ものでもないが、Calculated Risk Productsからリマスターされているあたり需要があったのだろう。



: my collection :
 


Photo : ABOVE ALL "saviour"、"blood of ages"、"domain"、LIGHT OF THE MORNING "all else is error"、WITHDRAWN "figures"、"a certain innate suffering"、"seeds of infumanity"、EVANESCE "sower of sedition"、"secure the shadow"、SLAVEARC "s/t"、"vanquish"、"structural damage in the blueprint of humanity"、KOREISCH "this decaying schizophrenic christ complex"

Monday, January 3, 2011

UK hardcore scene - Ⅰ





IRONSIDEは1992年に活動を始めたholy terror hardcoreバンド。結成まもなくドラムのNick Roylesが立ち上げたSure Hand Recordsから、"promo copy"及び"neutered innocence"をリリースした。
また、"3 track demo rough mix"というのも出しているようだが、時系まではよくわからない。

続いて、後々歴史を刻むことになる初開催のIeper fest '92への出演、UK hardcore compilation "consolidation"に参加と、あまりにも捗々しいスタートとなった。
このコンピに参加しているバンドは、各々の掛け持ちで派生したものが多く、またシーン創成期によくみられる現象ともいえる。
まさにその時期にあたるearly 90's UK hardcoreを、彼らが中核を担い確立していった。

翌1993年、Subjugation Recordsから7ep"fragments of the last judgement"を出すと、ボーカルのRichard ArmitageとベースのDouglas Daltzielを残し、それ以外のメンバーが脱退。Richardがギターも兼任する時期もあったようだが、メンバーを固めて新作のレコーディングに入った。
MY DYING BRIDEなど、doom metalバンドが利用していたAcademy Studiosで録られたもので、1994年に7ep"damn your blooded eyes"としてStormstrike Recordsからリリースされた。
PARADISE LOSTやCATHEDRALから影響を受けたというように、これまで築き上げてきた功績を払拭するかのようにdoom metal化が進んだ。

そしてこの7epを引っさげ、20公演にも及ぶ1994 summer tourを行なったが、続くCHORUS OF DISAPPROVALとのEuro tour直後に解散となってしまった。

Richard ArmitageはVOORHEESに加入し、James RushbyはHARD TO SWALLOWで活動する一方、1995年にLifeforce Recordsからコンピレーション"ecstatic ritual"がリリースされた。
しかし収録曲がNick在籍時のものに限られていて、謎の残る音源でもある。





early '90、UKの象徴でもあるミドルテンポ主体のdoom styleを継承するIRONSIDE

このIRONSIDEのNick RoylesがAndy Wright、Patrick Rat Poole、Chris Meadowsらと1994年に結成したのがUNBORN。7epではNECKBRACEのJamesが参加しているほか、このメンツをみると、とんでもないバンドだったことが理解できる。

NickはSure Hand Recordsのオーナーとして知られ、RatはSTATEMENTなるソロプロジェクトを始める。
ChrisはWITHDRAWNに加入し、SLAVEARCを後に結成。自身のレーベルClear Perception RecordsやScreams Of Salvationを設立などなど、シーンを牽引した功績は計り知れない。

また、Chris脱退後(UNBORNではドラムとして在籍)の後任にはLIFERのCraig Fodenが加入している。

いずれのバンドも、vegan/straight edge life styleをとっていた点にも注目したい。


: my collection :

 
Photo : IRONSIDE "neutered innocence"、"fragments of the last judgement"、"damn your blooded eyes"、UNBORN "s/t"、"fighting the reality"、STATEMENT "prepare for battle"、"genocidal justice、NECKBRACE "s/t"、LIFER "shroud"