Monday, April 22, 2019

Ukrainian hardcore scene - 1 (O.C. - 1)




2007年Odessa Cityにて設立されたReason Records。このレーベルやHypodermic Recordsに所属するバンドが核となって形成されたシーンは、時系を戻したかのような90年代を彷彿させ、バンドの数といい異常現象ともいうべき事態となっている。

また掛け持ちが非常に多いのとメンバーの立ち替わりも早く、シーンの細部まで把握するのは困難だという印象。なにしろ音源の入手すらままならない。今回のレポートも大まかな全体像しか掴めていないのかもしれない。





2007年に結成され、Reason Recordsのファーストリリースとしてシーン形成の口火を切ったBREAD'N'BATTERY。短命ではあったが、CLEARSIGHTをはじめSTILLGORGONALEVIATHAN等の母体となった重要な位置付けのバンド。
そのベースCheckとドラムのWise、そしてギターのTim Hindmostがボーカルにパートを変えてSTILLを始動させた。

2008年にTimes Together Recordsより"the new beginning"をリリース、そのフロントカバーはHANDS TIEDを連想させるものだった。
サウンドからもMOUTHPIECEやRELEASE等、New Jersey straight edgeバンドからの影響を窺い知ることができる。この7epは後の2010年にJUDGEのカバー曲を加えReason Recordsからリプレスされている。

そして2011年、2曲収録のEP"anger of the past"をリリースし、Russiaで行われたYOUTH OF TODAY reunion tour 2011、TRIALのEuropean tour 2011 Kiev場所のサポートを務めた。往年はCLEARSIGHTやASPIREとよくライブを行っていたようで、2013年にはReason Recordsより"through the emptiness"のリリースに至った。
しかし各メンバーいろんなバンドで動き出していて、以降STILLは消息を絶っている。


 STILL - "empty pulse"
 





ASPIREFEELINGS BETRAYEDのメンバーらで2009年に結成され、同年にSelf X True Recordsから"self titled"をリリースした。
まもなくしてKINGDOMのツアーサポートや2010年のSTILLとのツアーを行うなど、当初から注目されていたことがわかる。

音はメンバーが公言しているELEVEN THIRTY FOURやSTRAINの影響が色濃いなか、90's Swedish hardcoreをもバックボーンに感じるstraight edge new school hardcoreスタイル。前作以降ボーカルがDimaからGumへ、ベースがBenjからPavelへとメンバーチェンジし、2012年にフルレングス"threads"のレコーディングに入った。リリースが遅れるなか、ブラジルのQUESTIONSのUkrainian tour 2013サポートなどを挟み、ようやく2014年にミックスを行いReason Recordsからリリースされた経緯がある。

それからSET ADRIFTのDim Rodinが加入したが、2015年に解散となってしまい、各メンバーはFLAMEやSUPPRESSIONへと活動を移した。


このASPIREから派生したFLAMEは、後期ASPIREのメンバーにCLEARSIGHTのギターKostyaを加えたかたちで始動。ASPIREとはだいぶ様変わりしたold schook straight edge/melodic hardcoreで、彼らがフェイバリットに挙げるバンドは、UNIFORM CHOICEやNO FOR AN ANSWER、IGNITE等々Orange Countyのバンドに集中いるのも興味深い。

2016年の"demo"リリース後、Cobra fest 2016へ出演しているが、Kostyaが脱退し4人体制での活動になる。2018年にはV/A "tidal"の参加、"scramble for life"をリリースし、Kharkiv hardcore fest 2019にも出演と今後の動向を注視すべき存在。


ASPIRE - "live in Simferopol 2011"
 





ASPIRE然りこれまで立ち上げたバンドは数知れないTim Hindmostが、SET ADRIFTを結成したのが2010年。
ボーカルのMaxは、xthere is only one truthxというブログでも知られているかと思うが、その趣旨に沿う90's influenced newschool hardcoreを忠実に再現している。

2011年、"from the inside...into nowhere"をMax自身が運営するOne Truth Recordsから7epフォーマットで、Reason Recordsからカセット盤としてそれぞれリリースした。7epのANOTHER WALLリップオフカバーは、30枚のみプレスされたというもので希少。 後にSelf X True Recordsからジャケットを変え、リミックス、ボーナストラックを追録して再発されている。このデビュー7epからまもなく2ndギターにleraが加入し、5人体制になった彼らは同2011年に"fifth season"を立て続けにリリースした。

しかし次作にあたる2014年の"set adrift"では大幅にメンバーが代わっていてボーカルのMax、ベースのslipさらにギターのleraが脱退、それぞれDim Rodin、Russ Grosso、Alex Oakが後任で加入している。そして"taking over silence"のレコーディングに入るが、ボーカル録りが遅れたようで2015年のリリースとなった。

そしてMayak fest 2015やO.C. hardcore showなどに出演し活動を続けるなか、ベースのRuss Grossoが脱退してしまい、後任にAlex Smollyが加入してV/A "tidal"に参加した。
ffo SEPARATION、OUTSPOKEN、MEAN SEASON。


 SET ADRIFT - "hourglass"
 


: my collection :