Friday, January 31, 2020

South American hardcore scene - 1





SELF CONVICTIONのAlexandre FanuchiとJuninho Sangiorgio、SIGHT FOR SORE EYESのLuciano Juliattoらが始めたSao PauloのPOINT OF NO RETURN。1996年にサイドプロジェクトとして動き出したバンドではあるが、解散する2006年までシーンを牽引した存在として記憶されることになる。
PATH OF RESISTANCEに呼応したかのようにthird world hardcoreを試行し、それを確立したのは彼らといって過言ではない。

1997年、Liberation Records主催のV/A "voices"に参加すると、翌年にはCatalyst Recordsと契約し、新たにレコーディングされた1曲を加え7ep"self titled"をリリースする。これは後に"what was done"のタイトルで再発された。
彼らのpolitical/vegan straight edgeライフスタイルに反映されたリリック、そしてサウンドはライクEARTH CRISIS、CHOKEHOLDといったところか。その反響はIeperで行われたVort'n Vis festival 2000出演をはじめとするEuropean tourでも窺えるが、もはや土俵は国内だけに留まっていない。

帰国後にリリースした1st"centelha"は、Catalyst RecordsからUS盤"sparks"としても流通された。トリプルボーカルが繰り出す重厚なユニゾンパート、連係パートを使い分けながらも軸がはっきりしていて、無駄がなく練られた感には脱帽。

一つの区切りとして、1998年からAlexandre FanuchiとLuciano Juliattoが演っていたINSPIREが活動を終え、本業の音源制作に取り掛かる。そして2002年に2nd"imposed freedom... conquered freedom"がScorched Earth Policy、Catalyst Records、Liberation Recordsからそれぞれリリースされた。
一方で複数のメンバーが在籍するO INIMIGOが本格化、Juninho Sangiorgioは2003年からRATOS DE PORAOに加入するなど、各々多岐に渡って動き出している。


POINT OF NO RETURN - "resposta a sangue e fogo"
 





vegan straight edgeバンドCONFRONTOが、1999年にRio de Janeiroで4人編成にて活動を開始した。
RATOS DE PORAOやSEPULTURAのold school metalをバックボーンとし、彼らの創り出すedge metalにポルトガル語が乗る世界観は、南米という大きな括りの中でも群を抜いている。それは2001年のデビュー作となる"the insurrection"で立証され、CHILDREN OF GAIAとのスプリットで不動のものとなった。また、これにSELF CONVICTIONのカバーを収録するなど自国志向は高く感じる。

そして2005年に1st"causa mortis"が、スプリット"dedicated to the fears..."(w/ FALL OF A SEASON)と同じくBurning Season Recordsよりリリースされた。
2008年には、Seven Eight Life Recordingsからの2nd"sanctuarium"を引っ提げ、DIE YOUNGとのEuropean tourを行ない、この縁で後のスプリット7epという形に繋がっていく。

常に第一線で活動を続け、10周年の節目を迎え、単独DVD"10 Anos de Guerra"がプレスされた。古い映像からPVはもちろん、フライヤーやSao Pauloでのワンステージ収録と、彼らの築いてきた歴史が詰まったものになっている。

2013年、Vegan Recordsに移籍した3rd"imortal"のリリース後は、2015年にまで跨る異例のロングツアーとなった。このフルレングスから英詞バージョンで再録し直した5曲は、DIE YOUNGそしてIN OTHER CLIMESのスプリットにそれぞれ収録されている。
以降のリリースがない彼らだが、世界を股に掛けたEuropean tour 2015、Ieper hardcore fest 2016、また錚々たるメタルバンドが会したPrograma Live Metal 2017の出演を果たした。


CONFRONTO - "santuario das almas"
 




 
NORTE CARTELSOLSTICIOのMarcelo Fernandes、Daniel PortugalとDudu Manelが、MADBALLやSICK OF IT ALLなどのNew York hardcoreをやるべく2006年に結成された。
間もなくベースのDaniel Chinaiderが脱退し、ex SERIAL KILLERのJulio Longoが後任で加入。そして2008年にアルゼンチンのOTRA SALIDAとのスプリットリリースとなったが、今度はボーカルのMarcelo Fernandesが脱退。バンド存続が危うい状況で、後任に就いたのは最盛期にあったCONFRONTOのFelipe Chehuanだった。意外性とともに知名度が上がったのも事実だと思う。

待ち焦がれた音源は2010年、Seven Eight Life Recordings/Caustic Recordingsの共同により"fiel a tradicao"がリリースされた。明らかにCONFRONTOとは結び付かない一線を画した唱法は、一聴しただけでは同一人物とはわからないほど曲調に寄せ、調和を図っている。

2011年、PROVIDENCEを迎えたMosh & Blood festival Ⅱの出演などを経て、セカンドギターにMarlon Pachecoが加入。2017年には2nd"de volta ao jogo"のリリースに至った。
その後はWarriors festival 2018、Santiago hardcore 25 anosを皮切りに南米を回ったSudamerica tour 2019など、近年はCONFRONTOより活発的に感じる。


NORTE CARTEL - "de sul ao norte"
 


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