ARKANGEL Japan tour 2015の日程が発表された。
前回2010年に来日していたベースのMehdi Birouk Thepegnierは、すでに脱退したようで、L'ESPRIT DU CLANのClemが新たに加入して来日する。
フランスのバンドなので、今回は触れないが、もしこのバンドを知らなければぜひググってほしい。
DV8が表舞台で活躍する一方で、1993年にデモ"a reaction to the negative"、1995年にStoemp Recordsから7epを出していたDEF SOUL、そしてHATEFUL DISTRICTらが活動を始め、Brussels hardcore sceneが形成し始める。この辺りは、NYHCの影響が大きかったといえるが、中でもHDはNEGLECTを崇拝していたようだ。
また、彼らと仲の良かったOUT FOR BLOODは、UNDERGROUND SOCIETYやSTORMCOREのFrench hardcoreをバックボーンとし、ボーカルのAlainが運営していたRPP(Released Power Productions)は、国内外問わず良質な音源をリリースしていた。
その中の一作品、WISE UPの7ep"on the brink of ruin"は、emotional new schoolの中にも6弦開放を絡ませる展開に、fury edgeの原形さえ感じることができるマテニアル。
まだARKANGEL結成前のBaldur Vilmundarsonがゲストボーカルで参加していて、すでに彼のスポークンスタイルを確立している点も聴きどころ。
WISE UP - "one eye guru"
OUT FOR BLOOD - "out for blood"
そして1997年、BaldurとNumaはWISE UPのDavid Vande Zande、OFBのxVincxとARKANGELを結成する。
RPPから"prayers upon deaf ears"がリリースされると、彼らの名が知れ渡るまでの時間はそう費やさなかった。
開放を絡めた単音リフ構成(既存だとPURIFICATIONぐらいで、バンド名も彼らのデモタイトルから由来していると思われる)、Baldurの独特な唱方といい、新たなnew schoolサブジャンルを生み、今日まで第一線で活動してきた。
当時は、この手をmilitant new schoolと呼んでいたが、straight edge同様ライフスタイルを伴う言い方で、彼らのブレイクエッジとともにedge metal、fury edgeという言葉が使われるようになる。それほどの存在感、影響力を持っているのは、ここ日本でも理解することは容易だろう。
しかし、Goodlife Recordingsから"dead man walking"リリースすると、作曲のすべてを担っていたNumaが脱退してしまう。
誰もが存続を絶望視する中、加入したのがDV8、LENGTH OF TIMEのKirbyだった。彼曰く、加入は自然な流れというか必然的だったそうだ。
ARKANGEL - "day of apocalypse"
ARKANGEL - "within the walls of babylon"
LOTの歴史は1997年まで遡る。当時DV8で活動していたKirby、OFBのVincent、ボーカルがBACKSTABBERSのギターYves RossというメンツでLENGTH OF TIMEは結成される。
Goodlife Recordingsからリリースしている"approach to the new world"は、元々デモとしての音源で再録されたものだが、当初からARKANGEL、KICKBACKにも通じるedge metalにevil感を足したオリジナルnew schoolサウンドは、間違いなくBelgium hardcore scene最盛期の中心にいた存在。
っていうのも、ALL OUT WARやMORNING AGAINのヨーロッパツアーサポートを務めたことでも十分説明がつく。
そもそも当初は、サイドプロジェクトとして始めたバンドだが、最新音源は2013年、Gang Style Recordsへ移籍後の"let the world with the sun go down"で、活動休止期間があるにしろ、だいぶ長い活動歴になる。
ちなみに、BLOODSTAINEDとのスプリットは、このEPに収録されていた曲。
BACKSTABBERS - "already dead"
LENGTH OF TIME - "thought of the enslaved"
また、Kirbyらが立ち上げたPrivate Hell Records(GSRのサブレーベル)から、ARKANGELの"hope you die by overdose"をリリースしているが、もう一つ興味深いバンドがある。
BROKEN CLOWNという、ボーカルにex BACKSTABBERSのMoulesを擁し、それ以外がARKANGELというメンツのプロジェクトバンド。
完全に玄人受け間違いないTYPE O NEGATIVE、LIFE OF AGONYライク。
AS I LAY DYINGのJordan Mancinoが在籍したEDGE OF MORTALITYは、1996年から2001年に掛けてCA州San Diegoを拠点としていた90's christian metalcoreバンド。
Warfare Recordsから、"downfall"と"will to consume"が収録されたpromotional tape後、フルレングスを同レーベルからリリース。
NO INNOCENT VICTIMやPOINT OF RECOGNITIONらと活動していて、AS I LAY DYING有りきで再認識されたのは否めないが、Sobermind RecordsからLIARとのスプリットも予定されていた。
2002年、PA州Erieにて結成されたWAR OF AGESは、もともとPOINT ZEROという名で活動していたChristian metalcoreバンド。
2005年にLeroyの兄弟Alexがドラムで加入し、すでにベテランの域に達している彼らだが、ついにCaboose Recordingsの招集で来日、その後は中国を回る予定になっている。
デビューアルバム"self titled"を、Facedown Records傘下のStrike First Recordsからリリース、これは後にリレコーディングされ、"fire from the tomb"として再発される。
一貫したDave Quiggleのアートワークも厳格で、AS I LAY DYINGやAUGUST BURNS REDらを追随するサウンドともいえるか。
また、弟分的なHOPE FOR THE DYINGからJack Danielsが2013年にギターで加入していて、さらなる飛躍を期待されるところ。
90年代後半、Chad Johnsonによって設立された、Takehold Recordsの所在するAL州で結成されたWITHSTAND FTHCが、レーベルのファーストリリースになる。この"the war within"の内容がかなりいい。
OVERCOME、TENSION、HOLDSTRONGライクのmid 90's new schoolで、スケーターあがりのオーバーサイズ具合がまた当時を象徴するスタイルでもあった。
FL州といえば、STRONGARMやSHAI HULUDら挙げればキリがない数のnew schoolバンドがいるが、その後継バンドとして、重責を担い1996年に結成されたSLEEPING BY THE RIVERSIDE。7epとスプリットだけで、emotional new schoolの台頭として認知されるまでの地位を築いた彼ら。
しかし、limited 150の7epジャケ紙が、FABLEの使い回しなのがちょっと切ない。
一旦は休止状態に陥りながらも、世間の支持も根強く、Matt Foxの誘いでIndianola Recordsから、Dave Quiggleがカバーアートを手掛ける"a breath between battles"で復活。 でも長くは続かなかったようだ。
ちなみにMatt Clarkは、解散後UNDEROATHに加入していた時期もある。
また、東京のSWARDとのスプリットをForeland RecordsとTakehold Recordsが共同でリリース。SLEEPING BY THE RIVERSIDEは名曲揃いで間違いはないが、すべて既存曲の収録になる。
一方のSWARDは、GRADEやIN DYING DAYSに通じるdramatic new schoolをプレイしていた。
両バンドともFL州出身で、BRETHRENやABNEGATIONにも似たtraditional new schoolを基盤とし、CHALICEは単独"deathmask grin"へと躍進を遂げる。
その後、CHALICEのAlはCARRY THE DEADへの移行を機に、ギターからボーカルへとパートチェンジ。
一般的に、SLEEPING BY THE RIVERSIDEとスプリットを出していたバンドというぐらいの認識ぐらいしかないのだろうが、RESSURECTIONとPREVAILの中間的サウンドに、90年代初期スタイルのスポークンやデスボイスの使い分けが、なんとも独特の空気感を醸し出している。
CHALICE、CARRY THE DEADと渡り歩いたAlも在籍する重要なバンドに違いはないが、バンドの存在すら知られていないのが実情か。
サウンドは、symphonic/melo death metalとでもいうか、EDGE OF SANITYやMY DYING BRIDEにも影響を受けているようだが、Florida death metalをバックボーンにしているように感じる。
FL州のTampa出身。1997年結成当初のUNDEROATHは、melo death/black metalをルーツにしているのは明らかで、PRAYER FOR CLEANSINGともタメ張れると思う。 Takehold Recordsに見い出され、2作目の"cries of the past"からキーボード奏者Christopher Allen Dudleyが加入。
それから一転、経歴を刻むごとにエモーショナル値が増していき、Tooth & Nail RecordsからRoadrunnerへと籍を移し、この手の中で最も実績を持つバンドとして数えられるようになった。
UKのHousehold Name Recordsから"if it's too cute set it on fire"が再発されたのは意外だったNOT WAVING BUT DROWNING。
1998年のデモ"this unforgettable fear of being left behind has won"リリース時からのchaotic new schoolは変わらずで、初期CAVE INやTHIS DAY FORWARDライク。
BOYWUNDERとスプリットを出していたバンドとしても知られているか。
LIVING SACRIFICEのBruce Fitzhughプロデュースによって、リリースされた"regeneration of self"がNARCISSUS、FOCAL POINTとも比較できるFEW LEFT STANDINGは、TN州Memphis出身。 往年のspirit-filled hardcoreを継承したサウンドではあるけど、Takehold Records柄でもなく、異彩を放っていた存在。
2000年に結成、Surprise Attack Recordsに所属していたPROBLEM SOLVER REVOLVERは、ex STRIKE THREE、BROTHER'S KEEPERのBob Williams、そしてNate Blackも一時BROTHER'S KEEPERのメンバーであり、当時RUN DEVIL RUNでもギターを弾いていた人物である。
活動期間約2年、単独も"winner takes all"のみだが、classic Erie lake effect hardcoreに90's New York hardcoreを取り入れたサウンドは、BIOHAZARDやMADBALLからの影響も見て取れる。
またフルレングスの予定もあったようだが、Dave VogtとRyan Atzertは、ABNEGATIONのDave SteeleらとSEVEN STITCHESの結成に至り、2002年にはSeventh Daggerから"darkness is the light"のリリースとなる。
PROBLEM SOLVER REVOLVER - "05.09.04 - Erie, PA"
新世代のBLOOD OF THE MARTYRが2002年に結成された頃から、lake effect hardcoreの姿もちょっとづつ変わりだす。 世代が替わり時代と共に、よりmosh coreの要素が強くなり、シーン自体の転換期を迎える。このchristian hardcoreバンドBLOOD OF THE MARTYRは、SEVENTH STARや同郷のJESUS WEPTに、影響を受けていたと思われる。
NO RETREATやEND OF HUMANITYはじめ、Pittsburgh hardcoreバンドに近い印象のTASTE THE STEEL。 Clevelandで開催されるsummer of hateに毎年のように出演していながらも、未だに単独音源が出ていないのを不満に思う人も多いと思う。
"demo 2005"、"demo 2006"とコンピの曲をまとめたディスコグラフィーをFilled With Hate Records辺りから出して欲しいが、実は2009年に一回解散を経験していて、現在はSwing On Sight Familyの一員にもなっている。
TASTE THE STEEL - "blind society"
ex PROBLEM SOLVER REVOLVER、SEVEN STITCHESのDave Vogtとex BROTHER'S KEEPERのEMS、DIGRESSIONからSHOCKWAVE、PROBLEM SOLVER REVOLVERへと渡り歩いたJoe Nolanという布陣で、DOMESTIC WARと時を同じくしてスタートしたSMOKE AND MIRRORS。
創成期を築いてきた彼らだが、ある意味で落ち着いてしまったサウンドは、WHEN TIGERS FIGHTやBORROWED TIMEに相当する。 2012年に出した"fragship"では、既にEMSは脱退しているようだ。
One Life One Crewからの"bitter world"が好調なSTABは、2006年結成から"by my side"、"hardest truth"と自主でのリリースが続いていた。初期のhip hopインフルエンスを完全に払拭し、OLOC familyの中でも頭角を現してきている注目のバンド。
FIRST BLOODのCarlがフューチャリングされているように、FBやLIONHEARTの影響が大きいbrutal beatdown hardcoreは、今後のシーンの核となるのは間違いない。
かたや"bitter world"から加入した、Wouter Sadonisがドラムを兼任するPRIDE ZEROは、ツインボーカルのmetal coreで、"thirteen"を自主で出したばかりだ。
またMY AIMの"king of misery"で、STABのJeroen Theysがゲスト参加してたり、スタイルは違えど、うまく共存している気がする。
Charleroi地方のblack land crewバンド、TRUTH IN BLOODとDIRTY FINGERSは、共に2007年の結成。スプリット"suck my split"然り、メンバーのうちKuff、Greg、Slimanと3人が被っているbrotherhood的関係にある。
TIBは、death/metalcore寄りの現行サウンド。自主で出した単独では、すでにベースのNicoが脱退していて、DIRTY FINGERSのKuffが加入している。
一方、DFは2 step hardcore/beatdownで、Goodlife Recordingsからリリースされたv/a"beatdown basterds"に次世代を担うバンドとして参加していた。
またblack land crewバンドでは、DIRTY FINGERSのメンバーも在籍するbrutal hardcoreバンドSTRAIGHT FROM HATE、他にもTHE EDGEやCHAOS ON THE RING、BMFといったバンドが存在しているが、まとめてコンピ辺り出して欲しい。
TRUTH IN BLOOD - "dying by your side"
DIRTY FINGERS - "our struggle"
STRAIGHT FROM HATE - no way"
BMF - "07.05.2016 / Club Battlezone"
CHAOS ON THE RING - "you are the family"
CONGRESS、LENGTH OF TIMEにDISEMBODIED辺りのダークさを加えた90's chuggy hardcoreは、Gustave Doréジャケから感じ取ることができるGOLDEN BULLET。
余談にはなるけど、"scars"でフューチャリングされているALL MY SINSのSteve Vanhoutteは、ONE EIGHT SEVENのベーシストだった人物。
ギターのKenny De Rammelaereは、xVICIOUSxのメンバーでもあったけど、90's Cleveland hardcore系のSEVENTH CIRCLEに専念するために脱退。
GOLDEN BULLET自体、すでに解散してしまったようで、ギターのIvo MusschootとドラムのJan Desseynは、元メンバーのKenny、さらにはMURDER INTENTIONSのJens Werbrouck、SEVENTH CIRCLEのThomas Lambertという布陣で、SKIN CRAWLERという新しいバンドを始動させている。
既にアルバム"worship.regret"のレコーディングが終了、2015年早々にリリースを控えているという。
GOLDEN BULLET - "medicine turns into disease"
GOLDEN BULLETのKennyが在籍していたxVICIOUSxは、2009年結成のdual vocals straight edgeバンド。
TASTE THE STEELやSHATTERED REALMライクのbeatdownパートを織り交ぜた"values"は、Reality Recordsからのデビュー。
比較的若いバンドでありながらも、最前線で活動していて、Swing On Sight fest Hamburgでもトリを務めた実力、知名度ともにあり、今後の動向も気になる。