1990-2002年間に活動していたKortrijkのSPIRIT OF YOUTH。90年代のH8000の重要バンドで、個人的に連絡を取り合っていたギターのDominiek Denolfにインタビューを持ち掛けたところ、快く引き受けてくれた。初期から中期のSPIRIT OF YOUTHは、サウンドスタイルもさることながら、メンバーの入れ替わりも多く、複雑なその辺りをうまく伝えることができればと思う。
今回は割愛させてもらったが、インタビューの途中で、SOLIDを再結成させる話しやBLOOD REDEMPTION、現在やっているWORSHIP等の話しを挟みつつ答えてくれた。
PR > Dominiekにとって、SPIRIT OF YOUTHが最初のバンドになると思うけど、結成までの経緯は?
Dominiek > SPIRIT OF YOUTHは、俺も弟Frederikにとっても最初のバンドだよ。1990年頃、12歳の時にHans Verbekeの影響でhardcoreを知った。彼が当時やっていたRISE ABOVEは、ベルギーで最初のハードコアバンドの一つだね。また、俺はそのRISE ABOVEのEdward Verhaegheからギターを教えてもらったんだ。それからEdwardは、NATIONS ON FIREに活動を移していったよ。
俺は、Hans Verbeke(当時はドラム)とJan Malfait、UxJx(後のLIAR/CONGRESSのベース)とでSPIRIT OF YOUTHを屋根裏部屋で始めたんだ。2年の間でいくらかのギグを行ない、数曲をカセットコンピに提供した。
PR > その頃、一時的にTHE LOVE TRUTH AND HONESTYで活動しているよね?Warehouse Recordsから出した4 way"regress no way!"以降、SPIRIT OF YOUTHとして活動を再開したと思うけど。
Dominiek > そうだよ。JanとHansがBLINDFOLDを結成して、彼らはSPIRIT OF YOUTHと同じライブで、2ステージ務めたりしていたんだけど、結局2人とも辞めてしまったんだ。だから俺と弟のFrederikは、EdwardとIgnace De MeyerとでTHE LOVE TRUTH AND HONESTYを始めた。そして、SPIRIT OF YOUTHのデモに数曲を加えて7epにしたんだ。確か1曲は、その後V/A"regress no way!"に提供する曲だよ。
結局、THE LOVE TRUTH AND HONESTYの名前でライブすることはなかったけどね。音はDAG NASTYや411、7 SECONDSのold melodic hardcoreにインスパイアされていた。Edwardが辞めるまでの1、2年間のTHE LOVE TRUTH AND HONESTYが実質SPIRIT OF YOUTHの第2章ってことになるね。
PR > この頃の90年代初期、よく絡んでいたバンドは?また頻繁にハードコアのライブを行なっていた、IeperのVort'n Visというハコについても教えて。
Dominiek > SPIRIT OF YOUTHが1990年に活動を始めた頃には、MAJORITY OF ONEやNATIONS ON FIRE、SUPERTOUCHとか多くのバンドがVort'n Visでライブをしていたよ。
俺らはSHORTSIGHT、FEEDING THE FIREやBURNING FIGHTともよくやったし、USのBLOODLINEやTRANSCENDともライブをした。
Ieper hardcore festivalもここで行われていたよ。
PR > Crucial Response Recordsから出した7ep"the abyss"について教えて。また、SOLIDを新しく始めた経緯はどうだったの?
Dominiek > SPIRIT OF YOUTHにJanが復帰し、Hansがベースで戻ってきて、MOUTHPIECEやLIFETIMEなんかの、straight edge hardcoreにインスパイアされた7ep"the abyss"をレコーディングしたんだ。これは、ドイツのold skool hardcoreレーベル、Crucial Response Recordsからリリースされたよ。その後のカセットシングル"engine-darkroom"は、もっとグルービーなmetalcoreになったね。
そしてフルアルバム用に10曲作ったんだけど、Crucial Response Recordsからはリリースできなかった。
それでまたJanとHansが2回目に辞めて休止状態になり、俺とFrederikは2つ目のバンドSOLIDを1996年に始めたんだ。3、4年間の活動で、"sadness of mankind"と"darkside moments"の2枚のCDを出したよ。
だけど、2000年に俺とVincent MerveilleがSPIRIT OF YOUTHを再開させると、Frederikも加わり、Genet RecordsのサブレーベルであるHansのSober Mind Recordsから、"source"のリリースへと至った。多くの曲が古いリリースされなかった曲だけど、engineも収録されているよ。
"engine"
PR > 当初、"source"はCrucial Response Recordsから出す予定だったってこと?
Dominiek > "source"の10曲は、Janとhansが脱退する前に作った曲で、Crucial Response Recordsからリリースはできなかった。
Vincent Merveillie、Vincent TheetenとSim Meersemanが加入して、SPIRIT OF YOUTHを再始動させると、HansのサポートでSober Mind Recordsから出すことができたんだ。これは新しいラインナップでレコーディングしたものだよ。
PR > Jan Maelfaitの後任で、その"source"からボーカルを務めているVincent Merveillieは、RESIST THE PAINやLIFECYCLEにも在籍していたよね?
Dominiek > うん、VincentはRESIST THE PAINで歌っていて、LIFECYCLEではドラムだった。SOLIDとRESIST THE PAINは一緒にライブしたりしていたから、彼とはよく知れた仲だったんだ。ちなみに、セカンドギターのVincent TheetenとベースのSim Meersemanは、VOICES AT THE FRONTの元メンバーだよ。
PR > ONE KING DOWNとスプリットを出しているけど、どういった経緯でリリースしたの?
Dominiek > Goodlife RecordingsのEdwardからONE KING DOWNとのスプリットの話しをもらったんだ。すごく好きなバンドだったから嬉しかった。それがリリースできたし、ベルギーのDilsenで対バンもしたんだ。また、Edwardから1999年の夏に、25 TA LIFEとツアーをしないかと誘いを受けた。だからその前に、Goodlife Recordingsからフルレングス"colors that bleed"をリリースしたよ。
PR > その"colors that bleed"が最終リリースになったけど、そこから解散までを聞かせて。
Dominiek > 1年半に及ぶ25 TA LIFEとのツアー中の3週間が過ぎた頃、メンバー間に論点があり収拾がつかなくなった。これがSPIRIT OF YOUTHの終わりを意味していたのかもね。その後も1年ぐらいは活動を続け、新しく3曲作ったけど、レコーディングまでは至らなかった。
PR > 他のDominiekのバンドについては、またの機会があれば聞きたいけど、今回のインタビューの最後になにか言いたいことはある?
Dominiek > ついこの間、俺が新しく始めたWORSHIPってバンドのライブで、Edwardと会って、ジュンのことを話していたとこだよ。
じゃあ最後に。SPIRIT OF YOUTHを通じて、普通の生活ではできない経験もできたし、誇りに思っている。また友人らによって、進むべき道へのサポートであったり、鼓舞させられたりで、創造的になることができた。
ベジタリアンであること、動物や人々を愛することは良いライフスタイルだし、ハードコアは腐りきったこの世の中にもっと重要視されるべきだね。でも閉鎖的になることは良くない。
このインタビューの機会に感謝すると共に、日本やインドネシア、その他の国の人にも読んでもらいたいね。