Saturday, July 28, 2018

UK hardcore scene - Ⅷ





NIHILITYは、DESOLATEDOUTSIDERなんかも活動拠点としているSouthamptonのバンドで、OVERTURNまたREALM OF TORMENTのメンバーでもあるJonny Pipesが在籍する。

近年のUKに於いて、MALEVOLENCESENTENCEDBLACK TONGUEなど良質なearly 90's death metal/metallic beatdown hardcoreバンドが量産されるなか、既述のバンドに引けを取らない存在感を誇る。
これまでデモに続き、 2014年にRage Recordsから"consumed"を、そして2017年にLP"imprisoned eternal"をリリースしていて、その最新作も未だに売上げを伸ばし認知度も高い。これはCANVASがリユニオンしたSweatfest 2018に出演したことでもわかると思うが、Rage Records閉鎖の疑いもあり、今後の彼らの動きが気になるところ。

またJonnyは、FULL STRENGTHのJack EvansらとLESS THAN ZEROでも活動していて、Mark My Words Recordsから"kill for peace"をリリースした。ジャケからしてFIRST BLOODを彷彿させるmosh coreスタイルで、彼がこれまで在籍してきたバンドとは一線を画している。


NIHILITY - "to bleed for conviction"



 


2015年にLondonで結成されたABSORPTION。初期LIARやCONGRESSに代表されるH8000サウンドを再現し、そこにSUNRISEを彷彿するボーカルが乗るといった90's edge metalスタイル。
そのデビュー作"not dead yet"は、NIHILITYのHarley Maryonをエンジニアに迎え、セカンドギターも彼がレコーディングで弾いていたりする。
CD盤はベースのPatrick Klosinskiが運営するMark My Words Recordsから、カセット盤はUSのCoercion Cassettes、そしてドイツのBound By Modern Age Recordsからそれぞれリリースとなった。

その後、Patrickがギターへパートチェンジし、ベースに211のBartosz Lesniewskiが後任を務め活動を続けてたようだが、今年すでに解散してしまっている。
CD盤がセカンドプレスされ、注目度もさることながら次作に期待が寄せられていただけに残念。
しかし各々メンバーは、ABSORPTIONと並行してサイドプロジェクトを始めていて、そちらの方がアクティブに動き出すかと思われる。

DiazはJAWLESSのほか、BALLKICKではドラムで籍を置き、ここのギターがPatrickというのも興味深い。また、LXIXで活動しているメンバーがいるようだ。


ABSORPTION - "not dead yet"
 


 


WAR MASTERはSoaked In Torment RecordsからV/A "halloween camp 2016"、"demo 2016"を出しているLondon出身のバンド。
名前からしてBOLT THROWER、またはTexasのdeath metalバンドを連想してしまうが、このレーベルの傾向として、DECONSECRATEやREVULSIONといったdeath metal寄りのバンドが多く在籍し、ex WOLF DOWNのLarissa Stuparが加入したVENOM PRISONも所属していることで知られる。
WAR MASTER然り、old school death metalをベースとし、STIGMATA辺りのTroy hardcoreの影響を落とし込んだ様は、まさにライクALL OUT WAR、MERAUDERとの表現がしっくりくる。

BENT LIFEやRACETRAITORら海外バンドのオープニングアクトを務め、2017年にBlacklist X RecordsからLP"denial of life"のリリースへと至った。これにフューチャリング参加しているMurrayのDROPSETは同郷のバンドで、一緒にツアーをまわったことのある盟友。共に今後の動向に注視すべきだろう。
しかし本当にフィジカルがあるのか疑わしくなるほど流通が悪いのが実情か。


DROPSET - "the dark order 2016"
 

VENOM PRISON - "corrode the black sun"
 




 
2016年にRage Recordsからデモ"left for dead"、そして自主で"life after life"を出しているTRANSCENDENCEは、WORLD WEARYのJamie Harrisらによって結成された。
ボーカルのGeorge Inmanは、FULL STRENGTHのドラムとして一時活動していた経歴を持っている。

まだ新しいバンドではあるが、SHAI HULUDやJESUS PIECEのツアーサポートを務めたことでもその実力は立証済みで、IRATEなんかのmetallic hardcoreに、SKY CAME FALLINGやIN DYING DAYSなんかに例えられるemotional new schoolな展開が特徴として挙げられる。

最近メンバーの入れ替えがあったようで再編成を経て、近々EPがリリースされるようなので期待したい。
また前述のWORLD WEARYは、2016年にJacob O'SullivanがSPLITKNUCKLEに専念するために抜け、Jamieをはじめ残りのメンバーは、2017年から新たにTARGET LOCKとして活動を再開。変わらずのMADBALL直系な音を継承している。


TRANSCENDENCE - "the Northumberland Arms in Newcastle"
 





COLD WORLDのDaniel Millsがボーカルを務め、xREPENTANCExのPat Hassanがギターで在籍するFIRM STANDING LAW。名前から察するようにCHORUS OF DISAPPROVALの影響下にあり、UNDERTOWやJUDGEにも通じる90's influenced straight edge hardcoreバンド。

xREPENTANCExのメンバー在と聞くと意外に思えるが、多様なバンドに在籍してきたPatにとっては、かつてのNEVER AGAINへの原点回帰ともいえるサウンドになっている。

音源は"demo 2016"に続いて、2017年の7ep"unashamed"がCarry The Weight Records、Plead Your Case Records、Life.Lair.Regret Recordsと各国でプレスされた。
活動域はもはやUK本国のみにとどまらず、FYA fest 5の出演とそれに付帯するUS tour 2018をECOSTRIKEとまわったのも記憶に新しい。
North CarolinaのSEARCH FOR PURPOSEと対を成す存在。


FIRM STANDING LAW - "at The Underworld in London"



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