Monday, December 31, 2018

L'ESPRIT DU CLAN - interview


フランスのEvreuxでライブを見て以来、ClemがARKANGELのベースで来日し一緒にツアーをまわり、またArseneが日本に来た時に会ったりで個人的に少なからず縁を感じていたL'ESPRIT DU CLAN。スプリットが決まってインタビューを取ったんだけど、返信が遅くこの時期になってやっと掲載できることに。
スプリットリリースのタイミングもあったので、インタビュー掲載は諦めて彼らのことを先日、個人的にいろいろ書いた。そちらも合わせて参照していただければと思う。
インタビューに答えてくれたのはボーカルのArsene。





PR> 東京で会った後、京都や大阪にも行くって言ってたけど日本滞在はどうだった?
Arsene> ずっと日本に行きたかったから未だに信じられないよ。ヨーロッパとは大きく異なった日本の文化や食べ物、生活様式に至るまですべてが大好きなんだ。今の目標はバンドとして日本に行くことかな。

PR> 本題のL'ESPRIT DU CLANについて。1995年の結成からだいぶ経って周りの環境も変わったと思うけど、昔から仲のいいバンドとかいたら教えて。
Arsene> 今でも仲がいいのはHANGMAN'S CHAIRにいるメンバーたちだよ。彼らはES LA GUERILLA、KNOCKOUTZやARKANGELなど今とは違ったスタイルのバンドにいたんだ。
俺らL'ESPRIT DU CLANはヨーロッパ中にたくさんのバンドやキッズと知り合う機会があったけど、あなたが言うように時が経って、BORN FROM PAINやLENGTH OF TIMEらともシーンの中で顔を合わせることが無くなってしまったね。


HANGMAN'S CHAIR - "dripping low"
 

PR> いま出たバンドのようにフランス国外でのライブが多いと思うけど、よく一緒にライブするバンドはいる?
Arsene> ポーランドやベルギー、カナダでも多くのバンドと共演し、今まで1000近いライブをこなした。だから全てを思い出すのは難しいかな。

PR> バンド結成当初、影響を受けたバンドは?また普段はどんなジャンルの音楽を聴いているの?
Arsene> 元々はMERAUDER、MADBALLやBIOHAZARDなんかのハードコア、NTMやONYXのヒップホップを聴いてたんだ。またメタル系だとPANTERAやMETALLICA、SEPULTURAは今でも好きだよ。現行のハードコアバンドだとCODE ORANGE、TURNSTILEそしてTRAITORS、ヒップホップはDAMSO、PNL、Gucci Maneかな。またジャズやフォーク、ファンクとかも聴くしChet Bakerの大ファンなんだ。


L'ESPRIT DU CLAN - "circus frenesie"
 

PR> Chapitre Ⅴ : Dramaのリリース以降、もう1人のボーカルShiroとベースのClemが脱退したよね。特にボーカルがArseneひとりになって何か変わったことはある?
Arsene> 今でもよくShiroとClemとは会うし何も変わらないよ。もう一緒に音楽を作ることはできないけど、俺らは長い時を共に過ごしてきたし。大きく違うことは、子供たちと過ごす時間が増えたことぐらいかな。

PR> 脱退したShiroがChapitre VIの"sur les murs"でフューチャリング参加してるけど、彼はまだバンコクでムエタイをやっているんでしょ?
Arsene> いや彼はパリにいる。年に2、3回はタイに渡り、パンガン島でキャンプトレーニングしているよ。
 
PR> その2人が脱退してL'ESPRIT DU CLANが活動休止に入り、新たにArseneはPARISIAN WALLSというサイドプロジェクトを始めているよね?
Arsene> うん、活動休止は4年に及んだよ。でも俺的には活動を止めたくなかったんだ。何か行動したかったし、常に創造する必要があった。創作しない生活なんて考えられないよ。


PARISIAN WALLS - "you are the enemy"
 

PR> 活動再開に伴い再編成された現在のL'ESPRIT DU CLANのラインナップと、過去のメンバーがいま現在やっているバンドがあれば教えて。
Arsene> ボーカルが俺Arseneで、ギターがChamkaとFabio、ベースJulien、そしてドラムがVinceだ。L'ESPRIT DU CLANの歴史には多くのメンバーが在籍してきたけど、もっとも重要なのは伝承してきたことをリスペクトすることだと思うよ。俺らはバンドとして家族同然のように結束している。それは音楽ビジネスのためだけのものではないんだ。
脱退したメンバーは、HANGMAN'S CHAIRやARKANGEL、AS THEY BURNそしてTHE PRESTIGEといったバンドで活動しているよ。

PR> 地元のParis hardcore sceneはどんな感じなの?
Arsene> 過去にはシーンはあったかもしれないけど、もはやパリのハードコアシーンは成り立ってないのが正直なところかな。常にバンド間で争い事があって、ユニティースピリットが感じられないんだ。

PR> 今後のライブ予定、また何か音源をリリースする予定があれば教えて。
Arsene> 2019年はヨーロッパ外でプレイするよ。新しいアルバムに向けて曲作りを進め、時間をかけて精巧なプロジェクトにしたい。これが最後になるかもしれないし。

PR> 最後に何か言いたいことはある?
Arsene> インタビューの機会をもらったことと、東京で一緒に過ごせた時間に感謝するよ。

 
L'ESPRIT DU CLAN - "sur les murs"
 

Tuesday, December 18, 2018

northern Italy hardcore scene - 3


 


1989年、ギターのFreddyとドラムのGonzoがYOUTH OF TODAYのショーを機にTHINK TWICEを結成された。
V/A "it's pounding in!"参加後の1991年に7ep"loyalty"、1992年にはドイツのCrucial Response Recordsから1st"unrealized"をリリースする。
しかしベースのWalterが脱退し、後任で加入したMassimo Coronaも1年ほどの在籍で脱退。彼は後にRomeに移りGROWING CONCERNやEQUALITYといったバンドで活動している。

早い時期からold school straight edgeを掲げていたTHINK TWICEだが、サウンド面ではONWARDやBOLDなどに近く、当時としてはメタリックな部類に分けられると思う。
解散は1995年。2007年にリユニオンし一時期活動再開していたようだが、Freddyがブラジルに移住のため再び解散した。

そして突如2016年に、Youth Crew Recordsからディスコグラフィ"choices we stand by"がリリースされたのも記憶に新しい。これには解散前の未発表音源も収録。


THINK TWICE - "Salzgitter 93"
 





Bologna近くのModenaで1991年に結成されたBY ALL MEANSは、1999年まで活動していたstraight edgeライフスタイルバンド。ここまでbrutal metallic hardcoreな音は異彩ともいえる存在だが、後期にギターで在籍したMario 'Ringo' Luppiは、IMMORAL MAJORITYのボーカルだったというのは意外。

単独のほか、スプリット(w/ EQUALITY)やV/A "intollerance"等々の音源を出す一方、
メンバーのAdriano Pratissoli、Massimo MeloniそしてAndrea GallininiはSOCIETY OF JESUSなるサイドプロジェクトを始めている。
そして1996年にSUBSTANCEとのスプリット、1997年に単独7ep"...Dei Miracoli"をリリースした。 このSUBSTANCEは、CREEPSHOWのボーカルでGreen Recordsを主催していたGiulio Repettoのバンドでもあったことでも知られている。

本業の方は本国のみに留まらず、BURNING DEFEATと同じくVort'n Visで行われたhardcore festivalの出演を果たし、CHOKEHOLDやLIARらとも共演した。
そして1999年に2nd"fino a qui... tutoo bene!"をリリースし、AVAILやBOY SETS FIREが帯同したUS tourを成功させている。


BY ALL MEANS - "Modena 5 ottobre 1996"
 





Alessandriaを拠点とし、90年代中期に活動していたBURNING DEFEAT
当時のシーンを知るには重要なGreen Recordsに所属のバンドで、1994年に7ep"singlin' out the aims"、そして1996年に1st"seldom"をリリースした。
レーベルの中でも頭一つ抜けたmid 90's emotional hardcoreは、当時を思い返してもひと際存在感があったことを記憶している。

決して疾走しない終始ミドルテンポの曲構成で、ENCOUNTERやレーベルメイトの後期EVERSOR、またQUICKSANDにも比肩するクオリティは、IeperのVort'n Visで行われたフェスに出演するなど人気を博した。

個々の活動においても、ギターのAndrea FerrarisがV/A "get a grip on reality"やいくつかのコンピに参加していたOUTRIGHTに在籍。かたやベースのAlessandro Azzaliは、MUDHEADのメンバーでもあった人物で、その後はエンジニアとしてGROWING CONCERNやCATARACTなどを手掛けた。
このOUTRIGHT、MUDHEAD辺りはメタリックな音を出していたバンドで、90's early new schoolを掘り下げている人には支持されそう。コンピ参加がいくつかあって、特にV/A "get a grip on reality"とかはまだ手に入るかと思う。


BURNING DEFEAT - "28 9 1994"
 
 
 


Bologna political straight egde hardcoreバンドIVORY CAGE。1993年のデモに続き、Green Recordsから1995年に出した7ep"TV head"が日本でも流通されていたので、その世代には比較的知名度はあると思うが、この時期にABSENCEと同じくEARTH CRISISに近い音を出していたことに驚く。
翌1996年には12インチで6曲入りの"cold words from empty grey"をリリースする。

この音源はHEADSMANのAthosがレコーディングで叩いたってのも興味深いが、同年にベースのAndrea BassiがTHE GUILT SHOWを結成している辺り、解散の予兆だったのかもしれない。

単独音源のほか、"anti racist compilation"や"get a grip on reality"などの主要コンピに参加し、同郷のCHEMICAL POSSEと共に、シーンの中核を担っていただけに短命で終わってしまったのは残念。

THE GUILT SHOWには、後々NOT ONE WORDやTHE SECRETに在籍するFederico Lodoloもいたことでも知られる。さらにAndrea Bassi含め、IVORY CAGEのいくらかのメンバーはSUMMER LEAGUEへと活動の場を移すことになる。


THE GUILT SHOW - "raise my flag"
 


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Monday, November 26, 2018

northern Italy hardcore scene - 2




2000年に結成されたAS HUMANITY FADESは、ABSENCEのギターDaniele SiniとベースのLuca Pala、後のALONEそしてTHE END OF SIX THOUSAND YEARSに加入するAlessandro Naitanaらが在籍したことで知られるvegan straight edgeバンド。

2003年にレコーディングされ、お蔵入りになっていた音源が長年の歳月を経て、2017年にYouthcore Recordsからのリリースとなった。そもそも名前もないプロジェクトバンドとして始まり、すぐにボーカルのGiuseppe Bepi Garau(後に再加入か?)とギターのDaniele Siniが脱退し一旦解散したようで、翌2001年にClaudio Teddeがボーカル、ASHES OF BETRAYALのPierpaolo Arruがギターで加入し活動を再開。
一回流れたリリースだが、当時のCANVASやMARK OF THE DEVILライクのchaotic new schoolから、REDEMPTIONにも通じるemotional new schoolへ展開する様は、一世代寝かせただけあって紛れもなく当時ものとして説得力を感じる。

後期にはMaria Angela Spaneddaが加入してdual vocals体制を敷いていたが、2007年の解散前には脱退したようだ。しかし最終的にボーカルはAntonio Forteleoniとクレジットされていて、細かい時期を把握するのは不可能に近い。

また、Luca PalaとPierpaolo ArruはFROM GRACE WE FALLとしても活動、シーンも活発だったと推測される。


AS HUMANITY FADES - "what we'll never be"
 

FROM GRACE WE FALL - ""
 





"I'll cast the first stone"時のABSENCE、そしてAS HUMANITY FADESのベースでもあったLuca Palaが、xDESTROY BABYLONx を経て結成したWHEN ASHES ARE RISINGCYBERCAGEのDelio Soroがギター、OHxCRISTOのAfshin Kavehがボーカルという布陣を敷く彼らは、Sassariを拠点に2014年から活動している。

power violenceバンドのOHxCRISTOとは根本的に音は違えど、Afshin Kaveh自身歌い方を特に変えようとは意識していないようだ。しかしサウンドがAT THE GATESやUNDYINGなどに例えられるだけに、90's metalcore好きな人は一聴してみるのもいいかもしれない。

彼らのデビュー作は、2017年Bound By Modern Ages Recordsから"of earth and men"がカセット盤でのリリースとなった。翌年にはMark My Words Recordsと契約し、2nd"the light of thousand sparks"のリリースへ至る。
これにゲスト参加したMatteo Montisの在籍するABYSSO、同郷のxNOBUAxと共に周辺バンドも抑えておきたい。


WHEN ASHES ARE RISING - "december"

 

 


2014年、Bound By Modern Age Recordsから"liberation through destruction"でデビューしたTO ASHESは、わずか3年程で活動を終えたvegan straight edgeバンド。

結成の翌2015年にはヨーロッパ各地を半月に渡り、liberation tour destructionの遠征を行っていて、早くから実力ともに注目された存在だった。
そのPURIFICATIONやGATHERの影響下にある彼らの90's vegan edge hardcoreへの評価は、名だたるバンドが参加したコンピ"you are the plague and we are the cure"や、"the bbma records mixtape"に曲提供したことでも証明されている。

しかし既述のように短命で、2017年にレコーディングされた7ep"the refusal to accept"が最後の音源となった。リリース元はAnimals X Kingdom/Bound By Modern Age Recordsの共同で、プレオーダーのジャケがREPRISALの"boundless human stupidity"をリップオフしたものという厳格物。サウンド的にも相応しいか。

このTO ASHESが拠点としたイタリア北部のBolognaは、古都のイメージに似つかず、古くはIVORY CAGEからCHEMICAL POSSE、いかにも危険な匂いがするBologna hardcore crew、ボーカルのIvanが2013年から2015年間に別で活動していたvegan straight edgeバンドNEMESIS等々がいたことでも知られる。


TO ASHES - "the holocaust has never ended"
 


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Monday, November 5, 2018

H8000 hardcore scene - Ⅺ


 


LOCKSTITCHは、ボーカルがArnout De BruynからKluzehellionへと代わった2017年、WORSHIPと名を改め新たに始動した。

ex SPIRIT OF YOUTH以降、渡り歩いたバンドを挙げればキリがないDominiek Denolfを中心に編成され、2015年から活動しているバンド。他のメンバーも数々の経歴があり、ALL MY SINSやONE OUTTA SIXに在籍したBert Hoofd、THE DEALのChristophe Vandenbergheらから成る。
またすでに脱退しているが、PRIDE ZEROのLester Klaassenも在籍していた。
音源は、2016年にEyeless Recordsから"powerize"をリリースしていて、カセット盤はKick Out The Jamsから40本限定となっている。

なかなかメンバーが固定できず、2017年にはドラムのSam NuytensがFIRE DOWN BELOWに専念するため脱退。後任にはONE OUTTA SIX、THE BOSSのPeetnが加入した。

WORSHIPとなってからは2018年に2曲のデモを発表しているが、これはデジタルのみでフィジカル化する予定はないそうだ。
ソングライターのDominiek Denolf曰く、SPIRIT OF YOUTHとSOLIDの中間的サウンドで、ボーカルはNew York hardcoreに影響を受けているとか。
LEEWAYやMAXIMUM PENALTY辺りが好きな人も一聴の価値があり。


WORSHIP - "hate"






2018年に自主で"lost resistance"をリリースしたCROWSVIEWは、2015年Roeselareにて結成された。DECONSECRATEのKevin Rouserezがボーカルを務め、CORE OF ANGERやVICTIM EYESを経たLernout Bartがギターで在籍。

デビュー作にしてLENGTH OF TIMEのRoss Demon、ex BORN FROM PAINで現在はHERDERのChe Sneltingがゲスト参加していること、またAGNOSTIC FRONTやMERAUDERのオープニングアクトを務めたのは、各々が長年培ってきた繋がりのものだろう。
すでにEvil Or Die fest 2017やIeper hardcore fest 2018の出演も果たしていて、話題性が高いことが推察できる。

サウンドはというと、ARKANGELやKICKBACKからLENGTH OF TIMEに代表されるpure edge metalで、現在量産されつつある中でも群を抜いた完成度を誇る。


CROWSVIEW - "Ieper fest 2018"
 





2015年、H8000エリアのZwevegemで結成、同年にデモ"exhausted"を出している4人編成のMINDED FURY
このデモにはKevin Rouserezがフューチャリングされ、アートワークをAndy Vuylstekeが担当と、DECONSECRATEとの良好な関係性が窺える。

続くフルレングス"remain/sustain"はいくつかのオファーがあったようだが、結局2017年に自主でのリリースとなった。アートワーク、レイアウトともにギターのGlenn Devolderによるもので徹底したDIY仕様。
これにはREALM OF TORMENTのDavid Littleがゲスト参加、一貫したFIRST FIGHT DOWNや中期REPRISALを彷彿させる90's metalcore/edge metalは、同期のCROWSVIEWとはまた一味違ったスタンスなのも特徴的。

地元を中心に精力的な活動を続け、着実に知名度を上げつつある。


MINDED FURY - "infinite"
 





初期Goodlife Recordingsのサウンドを忠実に再現するCROSSFACEは、H8000エリアに特化したDust & Bones Recordsから、limited 300の"kayfabe is not dead"を2017年にリリース。
タイトルのkayfabeは、プロレス用語のようでフロントカバーからもわかるように、メンバーのプロレス好きは知られるところ。

表打ちで疾走するパート、手数を減らしブレイクパートに仕立てるドラムパターンで構成された楽曲に、REGRESSIONライクなボーカルが乗るといったスタイルを特色としている。この音源は、ex VITALITYのギターでサウンドエンジニアのAKこと'Alien King' Chris Paccouにより、彼が運営するOff The Moon Studioでミックス、マスタリングが行われた。
余談になるが、AKはNAPALM DEATHやCARCASS、LOCK UPのサウンドエンジニアも務め、2011年にはBRUJERIAに加入したんだとか。

CROSSFACEがよくライブでVITALITYの曲をカバーしているのは、音的な影響だけでなくAKへの敬意を表するものでもあるという。

"kayfabe is not dead"リリース以降、セカンドギターにStijn Vanbrabantが加入し5人体制となり、Ieper hardcore fest 2018への出演を果たした。


CROSSFACE - "crossface"
 





IeperのVort'n Visで企画されたLOCKSTITCHのEPリリースショーでベールを脱いだMAKASRR。2017年にBLOODREDのドラムTerence Gevaertと、ex REGRESSIONでもあるギターのDavid Decoutereが発起し、間もなくex CORE OF ANGERのギターGerald Goedhart、さらにベースにはNicolas Dufoortが加わった。
ボーカルはex ZERO TOLERANCEのPieter Declercqから短期間でVinie Vizzleに替わったようだが、初期の一時的はdual vocals体制だったようだ。

しかしBound By Modern Age Recordsからの"demo 2018"では、ボーカルがMatthias Mahieuとなっていてその経緯もよくわからない。

サウンドは彼らがフェイバリットに挙げるMESHUGGAHやMELVINS、CROWBARなどのprogressive death/metalcoreで、どことなくINTEGRITY風でもあり、シーンに於いて異彩な存在といえる。
この"demo 2018"はセカンドプレスに入り早くも次作に期待がかかるが、現在ボーカルを探しているという情報もある。


MAKASRR - "inner demon"
 


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Tuesday, October 23, 2018

L'ESPRIT DU CLAN





今回、L'ESPRIT DU CLANとスプリット(with CHERISH)を出すにあたり、彼らについて少しでも知ってもらえればという思いで書いてみることにした。
ヨーロッパでの人気は確かなものだが、日本においては彼らの実力と知名度が比例しない。おそらく音源の流通が極端に悪いためだろう。このスプリットを機に、日本でもリスナーやフォロワーが増えてくれればと思う。

L'ESPRIT DU CLANとの出会いは2012年。フランスに行った時、PRIMAL AGEのDidierとDimitriに連れてってもらったL'ESPRIT DU CLANとAS WE BLEEDとの2manショーだった。圧巻のステージングは今でも覚えている。

その時のライブ写真。



このEvreuxで行われたライブで、DidierからL'ESPRIT DU CLANのベースClement HanvicがARKANGELのメンバーだって教えてもらった。(彼はKNOCKOUTZのボーカルでもあり、そこのギターが後のARKANGELのJulien Chanutという編成。現在は2人ともHANGMAN’S CHAIRで活動している。)
個人的にARKANGELとは、2010年の来日でCANOPUSで一緒にツアーをまわったのだが、ベースはMehdiでClemはまだメンバーではなく、特にこの時は特に意識することはなかった。

それから時が経って2015年、ARKANGELが再び来日し、今度はCHERISHでツアーをサポートする機会をもらった。ClemはARKANGELのベースとして来日。
そのツアーの詳細は以前ここにも書いたので省略するが、2017年にL'ESPRIT DU CLANのボーカルArseneがプロモーションを兼ね、日本に遊びに来た。その時、Clemから「幼馴染みのArseneが日本に居るからどっか連れてってやってくれないか?」との連絡をもらった。実際Arseneと会ったのは半日程度だったけど、その後フランスに帰国した彼と連絡を取り合うなかで、スプリットを出さないかとの誘いをもらった。これが今回リリースのいきさつになる。


L'ESPRIT DU CLANはヨーロッパ各地で数々のフェスに出演し、単独音源はすでに7タイトルを数える。
1995年の結成時当初は、PANTERAやMACHINE HEAD、SEPULTURAなんかの影響があったようだが、次第に聴く音楽もMADBALLやMERAUDER等のhardcoreへと転換していったという。それを自分らなりに消化し、BORN FROM PAINや100 DEMONSにメロディーを足したサウンド、dual vocals構成を活かしたボーカリゼーション、そしてリリックがフランス語というのも特徴的といえる。

最初の音源となったのが1999年の1stEP"chapitre 0"。続いて2002年に"chapitre 1"、2005年"chapitre 2 : reverence"、2007年"chapitre III : corpus delicti"、2009年"chapitre IV : l'enfer, c'est le notre"、2011年"chapitre V : drama"とコンスタントにリリースし、現行metalcoreバンドを牽引する不動の地位を確立していった。

 
L'ESPRIT DU CLAN - "fils de personne"


2012年、創設メンバー2人が脱退するというバンド存続の危機を迎える。dual vocalsの1人Shiroがムエタイに専念するためバンコクに渡り、また続くようにベースのClemも脱退してしまった。

残ったメンバーは活動休止を選択し、再起の機会を伺いつつ残ったもう1人のボーカリストArseneは、PARISIAN WALLSを新たに始めた。
これはプロジェクトとはいえ、2014年にUseless Pride Recordsから"the eternal hunter"を出し、また違った方向性を導き出している。アルバム通しては未聴だが、THE ACACIA STRAINやIMPENDING DOOMライクのneck-snapping metalらしい。

 
PARISIAN WALLS - "from the city of light"


一方L'ESPRIT DU CLANは2015年、ベースにTHE PRESTIGEのJulien Bouladouxが加わり、dual vocalsをArseneが1人で担うことで活動を再開させた。

しかし2016年、今度はDEEP IN HATEのドラムでもあるNicolas Bastosまでが脱退。彼はメンバーにクレジットはされていないが、APOCALYPSE NOWの"confrontation with god"のレコーディングで叩いていた人物でもある。
復帰作"chapitre VI"は、後任ドラマーにPURE WRATHのVincent Walloisを迎えてのリリースとなった。
そして続く新作となるのがスプリットということになる。


 L' ESPRIT DU CLAN - "bomaye"

Sunday, September 30, 2018

H8000 hardcore scene - Ⅹ





MURDER INTENTIONSは、Thomas VandenhouweeleとBart Ransonによるdual vocals編成から成り、ex GOLDEN BULLETでSKIN CRAWLERのJens Werbrouckがソングライティングを担う。

予想に反するCIRCLE OF DEAD CHILDREN、INFERNAL REVULSIONライクなbrutal death metal/grindcoreは、土地柄のせいか違和感を覚えなくもない。
しかし創成期よりABORTEDがシーンの一画を形成し、近年はCORPSE MUTILATIONVAGEVUUR、またFATAL RECOILのBram DewildeとBart Rambourが在籍するTHE CURSE OF MILLHAVEN等々、この辺まで拾っていたらきりがない。またdeath metal寄りなバンドも数多く根付いていることを考えれば当然だろう。

そんなシーンから出現した彼らは、H8000エリアのTieltにて2005年に結成された。以降2枚のEPを自主で出し、2009年にSFC Records/Rotten To The Coreより"a prelude to total decay"のリリースに至る。
その後2010年にベースのJelle Vandenwegheが脱退し、続くEP"conception of a virulent breed"ではMURDERHORNのKenny Nysが加入、そしてSEVENTH CIRCLEを結成したドラムのAnthony Adamに代わってMarijn De Borggraveという布陣での音源となった。

またJens WerbrouckとBart Ransonは、結成直後の2006年からE.B.D.B.(Ejaculation Beyond DiarrheaI Boundaries)を始動させている。こちらもETERNAL SUFFERINGやDEHUMANIZEDを引き合いに出されるgroovy slamming death metalスタイル。
2012年に1st"a bullet up your nostril"、2016年の2nd"choking on the body of christ"とリリースも続き、単なるサイドプロジェクトではなく、MURDER INTENTIONSと両立をはかっている印象を受ける。

2017年にはギターのJens Werbrouck、元ドラムのAnthony Adam、そしてThomas Vandenhouweeleがボーカルからベースに転身し、Sludge系バンドSLAVESTATEを結成。各メンバーは多岐に渡る活動ながらもMURDER INTENTIONS自体、今年3rd"excessive display of human nature"をリリースした。


MURDER INTENTIONS - "sluggish"
 

E.B.D.B. - "live @ Lille, El Diablo 12/09/2015"
 





Ieperにて2012年に結成されたMARK MY WAY
AngeloがCEOを務め、DECONSECRATEのAndy Vuylstekeと運営するKick Out The Jamsから、2014年にデモ"break the grip"とカセット盤"save our souls"をリリースした。この"save our souls"は、MY AIMのPieterjan Haemersによってレコーディングされたもので、CD盤はIeperfest Winter 2015に合わせてプレスしたようだ。

彼らはmelodic hip-hop influenced hardcoreバンドとして認知されているが、この頃はhip-hop的要素のボーカルパートが若干あるだけで、それ以外はほぼ皆無に近く、それを印象づけるまで至らない。E-TOWN CONCRETEというより、NARZISSやAVOIDスタイルのemotional metalcoreといった方が適切かと思う。

続く"the big game"の批評によるhip-hopテイストは明らかに増していて、彼らのスタイルを確立した作品となった。またLife Fest 2017でDOG EAT DOGと共演を果たしたことは、彼らにとって貴重な経験になったに違いない。

年齢的にも若いバンドだが、Genet Recordsからディスコグラフィ"lustrum - joy as profit"をリリースし、さらにH8000エリアの次世代を担うコンピ"the new breed"への参加と、彼らにかかる期待を計り知ることができる。


MARK MY WAY - "stay in the light"
 





2018年、自主でフルレングス"self titled"をリリースしたHOLD THE CROWNは、2013年から活動を開始している4ピースバンド。
デモ時にドラムで在籍のNico 'Siench' Sinnaeveは、既に脱退してしまったようだが、REALIATEやCROSSED THE LINE、そしてHOLD THE CROWNの活動を経て、現在はDECONSECRATEに籍を置いている人物。

BIOHAZARDライクなNew York hardcoreをベースに、NEXT STEP UPからWHATEVER IT TAKESなんかの進行系のバンドにも通じる90's style hardcoreだが、決して古さを感じさせないサウンドは各メンバーが培ってきたセンスともいえる。

精力的な活動を続けていて、WTF festやSkull fest、Elevate HxC festのフェス規模からローカルショーまで、またCOLD AS LIFEやPRO-PAINのツアーサポートなどもこなし、まだまだ勢いが衰える気配もない。

 
HOLD THE CROWN - "involved"
 





ex GOLDEN BULLETかつxVICIOUSxのギターでもあったKenny De Rammelaere、SKIN CRAWLERのボーカルThomas Lambertが在籍のSEVENTH CIRCLE
既に今年2018年の4月に行われた、MURDER INTENTIONSの"corporate livestock"リリースパーティーにて解散済みのgrinding death metalバンド。
サウンドの印象は、90's Cleveland hardcoreをバックボーンに、現行バンドだとCURSED EARTHやNAILSに近い。

UKのSoaked In Torment Recordsと契約する以前は、ドラムのMarvin Dinnewethがミックスとマスタリングを担当した2014年のself-titled、翌年の"not worth saving"と2枚のEPをリリースしている。
そして2017年に出した"voluntary torture"は、INTEGRITYやLOCKSTITCHも手掛けるBrad Boatrightをエンジニアに迎えての作品となった。
これらの音源はKick Out The Jamsから、ディスコグラフィ"the torture chronicles"に収録されているのでまとめて聴くことができる。

活動は短命ながら、結成後まもなくDestroy It All festの出演からIeper hardcore fest 2014、REVULSIONやRENOUNCEDのツアーサポートと、彼らの残した痕跡は大きい。

解散は残念だが、Jeroen MoermanとMarvin Dinnewethは2015年からprogressive stoner rockバンド、GROTTOとして動き出していて、これが解散の遠因にもなってしまったのだろうか。


SEVENTH CIRCLE - "deathtrap"
 


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Saturday, July 28, 2018

UK hardcore scene - Ⅷ





NIHILITYは、DESOLATEDOUTSIDERなんかも活動拠点としているSouthamptonのバンドで、OVERTURNまたREALM OF TORMENTのメンバーでもあるJonny Pipesが在籍する。

近年のUKに於いて、MALEVOLENCESENTENCEDBLACK TONGUEなど良質なearly 90's death metal/metallic beatdown hardcoreバンドが量産されるなか、既述のバンドに引けを取らない存在感を誇る。
これまでデモに続き、 2014年にRage Recordsから"consumed"を、そして2017年にLP"imprisoned eternal"をリリースしていて、その最新作も未だに売上げを伸ばし認知度も高い。これはCANVASがリユニオンしたSweatfest 2018に出演したことでもわかると思うが、Rage Records閉鎖の疑いもあり、今後の彼らの動きが気になるところ。

またJonnyは、FULL STRENGTHのJack EvansらとLESS THAN ZEROでも活動していて、Mark My Words Recordsから"kill for peace"をリリースした。ジャケからしてFIRST BLOODを彷彿させるmosh coreスタイルで、彼がこれまで在籍してきたバンドとは一線を画している。


NIHILITY - "to bleed for conviction"



 


2015年にLondonで結成されたABSORPTION。初期LIARやCONGRESSに代表されるH8000サウンドを再現し、そこにSUNRISEを彷彿するボーカルが乗るといった90's edge metalスタイル。
そのデビュー作"not dead yet"は、NIHILITYのHarley Maryonをエンジニアに迎え、セカンドギターも彼がレコーディングで弾いていたりする。
CD盤はベースのPatrick Klosinskiが運営するMark My Words Recordsから、カセット盤はUSのCoercion Cassettes、そしてドイツのBound By Modern Age Recordsからそれぞれリリースとなった。

その後、Patrickがギターへパートチェンジし、ベースに211のBartosz Lesniewskiが後任を務め活動を続けてたようだが、今年すでに解散してしまっている。
CD盤がセカンドプレスされ、注目度もさることながら次作に期待が寄せられていただけに残念。
しかし各々メンバーは、ABSORPTIONと並行してサイドプロジェクトを始めていて、そちらの方がアクティブに動き出すかと思われる。

DiazはJAWLESSのほか、BALLKICKではドラムで籍を置き、ここのギターがPatrickというのも興味深い。また、LXIXで活動しているメンバーがいるようだ。


ABSORPTION - "not dead yet"
 


 


WAR MASTERはSoaked In Torment RecordsからV/A "halloween camp 2016"、"demo 2016"を出しているLondon出身のバンド。
名前からしてBOLT THROWER、またはTexasのdeath metalバンドを連想してしまうが、このレーベルの傾向として、DECONSECRATEやREVULSIONといったdeath metal寄りのバンドが多く在籍し、ex WOLF DOWNのLarissa Stuparが加入したVENOM PRISONも所属していることで知られる。
WAR MASTER然り、old school death metalをベースとし、STIGMATA辺りのTroy hardcoreの影響を落とし込んだ様は、まさにライクALL OUT WAR、MERAUDERとの表現がしっくりくる。

BENT LIFEやRACETRAITORら海外バンドのオープニングアクトを務め、2017年にBlacklist X RecordsからLP"denial of life"のリリースへと至った。これにフューチャリング参加しているMurrayのDROPSETは同郷のバンドで、一緒にツアーをまわったことのある盟友。共に今後の動向に注視すべきだろう。
しかし本当にフィジカルがあるのか疑わしくなるほど流通が悪いのが実情か。


DROPSET - "the dark order 2016"
 

VENOM PRISON - "corrode the black sun"
 




 
2016年にRage Recordsからデモ"left for dead"、そして自主で"life after life"を出しているTRANSCENDENCEは、WORLD WEARYのJamie Harrisらによって結成された。
ボーカルのGeorge Inmanは、FULL STRENGTHのドラムとして一時活動していた経歴を持っている。

まだ新しいバンドではあるが、SHAI HULUDやJESUS PIECEのツアーサポートを務めたことでもその実力は立証済みで、IRATEなんかのmetallic hardcoreに、SKY CAME FALLINGやIN DYING DAYSなんかに例えられるemotional new schoolな展開が特徴として挙げられる。

最近メンバーの入れ替えがあったようで再編成を経て、近々EPがリリースされるようなので期待したい。
また前述のWORLD WEARYは、2016年にJacob O'SullivanがSPLITKNUCKLEに専念するために抜け、Jamieをはじめ残りのメンバーは、2017年から新たにTARGET LOCKとして活動を再開。変わらずのMADBALL直系な音を継承している。


TRANSCENDENCE - "the Northumberland Arms in Newcastle"
 





COLD WORLDのDaniel Millsがボーカルを務め、xREPENTANCExのPat Hassanがギターで在籍するFIRM STANDING LAW。名前から察するようにCHORUS OF DISAPPROVALの影響下にあり、UNDERTOWやJUDGEにも通じる90's influenced straight edge hardcoreバンド。

xREPENTANCExのメンバー在と聞くと意外に思えるが、多様なバンドに在籍してきたPatにとっては、かつてのNEVER AGAINへの原点回帰ともいえるサウンドになっている。

音源は"demo 2016"に続いて、2017年の7ep"unashamed"がCarry The Weight Records、Plead Your Case Records、Life.Lair.Regret Recordsと各国でプレスされた。
活動域はもはやUK本国のみにとどまらず、FYA fest 5の出演とそれに付帯するUS tour 2018をECOSTRIKEとまわったのも記憶に新しい。
North CarolinaのSEARCH FOR PURPOSEと対を成す存在。


FIRM STANDING LAW - "at The Underworld in London"



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