Saturday, August 21, 2021

Antwerp hardcore scene





1996年、Kontichにて結成されたFACEDOWNは、同年7月に7ep"friendship is everything"をレコーディングし、Vort'n Vis hardcore fest 1996に出演。その7epをメンバーが運営するEvil Twin Recordsからリリースし、翌年にGenet Recordsが2曲とライブトラックを加えて再発した。その後CULTUREとKINDREDのツアー帯同、CATHARSISとGEHENNAが行なったworld tour 1997の一環、Vort'n Vis hardcore fest 1997に出演。

それから間もなく2ndギターのGeert Ceuppensが脱退となるが、後任にKINDREDのJan Beckersが就き、1998年3月に"beyond all horizons"のレコーディングに入った。エンジニアにARKANGELの"prayers upon deaf ears"を手掛けたKoen de Boeveを迎えていて、彼らの作品の中で最もedge metalさを感じる一方、本人らが言うようにREFUSEDを意識した面も出ている。
そしてBrusselのMagasin 4でALL OUT WARやCONGRESSと共演、Dour Festivalの出演を経て、前年にsplit 7epをMoo Cow Recordsから出していたEARTHMOVERと、Vort'n Vis hardcore fest 1998にて対バンが実現した。

また1999年4月に帯同したEARTH CRISIS、LIARとのツアーではギター1本で行なったようで、Jan Beckersはすでに脱退していたと思われる。この頃Babylon Will Fallのインタビューに答えていて、もうすぐレコーディングに入ると言っていたが、以降の"education, contemplation, dedication"は1997年に録られたものなので、新たな音源は存在していない。後の.CALIBREへ改名後レコーディングした可能性もあるが、いずれにせよソングライティングの転換期であったことは間違いない。

その後の躍進は止まらず、UKのEvil Fest IIでUNBORNやCANVASとの共演やUS tourをこなしていった。そしてFluffFest 2001、Vort'n Vis hardcore fest 2001を終えると.CALIBREへ改名となる。これまで築き上げたものを払拭するかのようなRAGE AGAINST THE MACHINE化で、大手Warner Music傘下のレーベルとの契約に至った。
Ozzfest出演からGUNS N' ROSESやTHERAPY?との対バンなど、異次元にいってしまった感はあるが成功したバンドであることは事実。2004年には、ボーカルのDaniel MiesとギターのNiko PoortmansがA SCHOOL OF QUIETへと活動を移している。


FACEDOWN - "@ Dilsen HC 1997 Belgium"






FACEDOWNと同じKontich出身のCLOUDEDは、1996年末に結成された。
Sure Hand RecordsのV/A "justice for the enslaved vol.1"に参加、そのfury edgeサウンドに衝撃を受けたのを記憶している。時期的には解散前の音源と思われるが、往年はもっとSEKTORなどの90's new school hardcore寄りな印象だった。

1997年8月、3日間に及び開催されたThe Next Generation festivalの初日、PURIFICATIONやABHINANDAらとの共演を終えると、唯一の単独音源となる"inheritance"のレコーディングに入っている。
これにはARKANGELのBaldur Vildmurdarson、FACEDOWNのTomas Baekenが参加し、1998年にGenet Recordsからリリースされた。

またGenet RecordsとSober Mind Recordsが共同企画したVA "hardcore knockout"に参加。そしてVort'n Vis hardcore festival 1998にPRAY SILENT、SPINELESSらと共演した音源はコンピCDに収められた。
"justice for the enslaved vol.1"路線でのアルバムを期待したが、Vort'n Visの10周年記念企画に招かれたSHAI HULUDのオープニングアクト、続くGoodlife fest 1999を最後に解散となっている。






州都AntwerpのTHE SETUPはCIRCLEのDries Olemans、THUMBS DOWNのAndries BeckersとRafael Balrak、NILGHAIのChristophe Cooremansらによって2002年に結成された。デビュー作となる"nine kinds of pain"のジャケットから察することができるように、THE HOPE CONSPIRACYにリンクするchaotic hardcoreをプレイ。
CD盤にはUNBROKENのカバーが収録され、その辺もルーツとしてあるのかもしれないが、REVEALの持つemotional hardcoreな一面もある。

そしてGangstyle Recordsと2005年に契約し、1st"the pretense of normality"をリリース。インナー写真でメンバーが着用しているTHE PROMISE、DEADGUYを象徴する音で、特にTURMOILを引き合いに出されるサウンドへと変化していく様子が窺い知れるアルバムとなった。この作品後ドラムのBenjamin Buschgensが脱退となるが、後任として加入したCLOUDEDのSerch Carriereは意外だった。また彼とDries Olemans、Andries Beckers、Serch CarriereがOVERLORDを結成したのもこの頃で、後にレコーディングしたものを加えた"demo MMXI"を出すことになるので、以降もプロジェクト的に続けていたようだ。

2007年の2nd"minister of death"とsplit 7ep(w/ ZERO MENTALITY)を挟み、ボーカルのDries OlemansとベースのChristophe Cooremansが脱退となり、それぞれKris Deweerdt、FALLENのMichiel van Steenが後任に就いた。新体制でのEP"crawl & reign"では、RAINのカバーを収録するなど原点に傾倒した感がある。しかし結成以来のメンバーでギターのAndries Beckersまでもが脱退、FALLENのJef Van De Wegheが加入したが、オリジナルメンバーはRafael Balrakを残すのみとなった。そしてリリースされた3rd"torchbearer"は前作を引き継ぎつつも、90年代後期以降のEARTH CRISISやTHE FUNERALなどの要素が非常に強い。

その後はさらに活動の場を広げ、Burning Season festival 2010や5ヵ国に及ぶWinter tour 2011、Destruction festival、MADBALLらとまわったRebellion tour 2013などを経て、Beatdown Hardwear Recordsへの移籍を果たす。そして4枚目となる"this thing of ours"をリリースすると、Groezrockや前年に引き続きReturn To Strength festival、またCALIBANをヘッドライナーに迎えたAntwerp metal festなどの出演をこなしていった。これまでメンバーチェンジを繰り返しながら活動してきた彼らだが、Limburg hardcore fest 2018、Revelation fest、そしてIeperfest 2019の出演を最後に解散となった。


THE SETUP - "trapped under the weight"






HEARTFELTで活動していたDimitri Derwaelの在籍で知られるTITANだが、他にもONCE...NEVER AGAINのHans De Groef、BOURBON FOR ROSESのWim Daemsらの名が連なる。
Mechelenを拠点とし、2013年から活動を始めたemotional hardcoreバンドで、SKYCAMEFALLINGやTHIS DAY FORWARDからインスパイアされている。

H8000のバンドやHEARTFELTらとのライブを重ね、2016年にWITNESS THE FALLとsplit 7epをMark My Words Recordsからリリース。またArduous Path Recordingsがカセット盤をリプレイスしていて、ユーロ圏外での評価も得ている。

単独が待たれるなか、Guns Down festやLimburg hardcore fest 2018などに出演、さらにKings Of Extaseを終えると"tarred and feathered"のレコーディングに入った。前作に引き続きMark My Words Recordsからのリリースとなったが、翌年にはMosh PotatoesとBound By Modern Age Recordsとの共同でLP盤がリプレスされている。
そしてErieのxREPRESENTxとの対バンやFaarfest 2019の出演を経て、UKのEARLY BLACKとスプリットを予定していたが結局流れたようだ。


TITAN -"there's more to fear than fear itself"
 


: my collection :