1996年、Falkenbergにて結成されたvegan straight edgeバンドWRATH OF NATUREは、デモ"bleeding with pain"をドラムのPeter Callanderが設立したTarget Recordingsからリリース。直後にAGHASTと改名し、ベースのRickard Jakobsonがセカンドギターに就き、実質2ndとなるデモを制作した。
ベース不在のため、ギターのRickard JakobsonとOskar Karlssonがそれぞれ弾いたようだが、リリース前にMartin Sがベースで加入し彼の名がこのデモにクレジットされている。
こうして5人編成となった彼らは、新たにAPOSTLEとして4曲収録の7ep"… till it burns on the horizon"のレコーディングに入りそれを終えた。しかしCarnage Recordsから出るはずのこの音源は、結局リリースされることはなくプロモ用の"promo 1998"がネット上で出回ることになる。
その後の"dusk for convenience"に収録されずお蔵入りとなったのが勿体ないくらいのクオリティーで、初期DEHUMANIZEなんかと対等できる内容だった。しかしAbstraction Communicationsと契約した時には、ギターのOskar KarlssonとベースのMartin Sはすでに脱退。ライブでのバンド編成はわからないがクレジット上、Rickard Jakobsonがギターとベースを兼任となっている。
この唯一の正式音源"dusk for convenience"は、デスボイスやブラストビート、シンセの導入など全くベクトルの違う方向性を示した。MALEVOLENT CREATIONやSUFFOCATIONなどのbrutal death metal化をみせるなか、ミドルテンポに比重を置いたhardcore的要素も残っていて、UPHEAVALやDAY OF ATONEMENTらともよく比較さられた。
残念ながら1999年に解散。
APOSTLE - "legion of doom"
後にV/A "mother earth"に参加するGislavedのEND IN SIGHTは、March Through Recordsの前身Emotion X Recordsから、1995年に7ep"deep wound"をリリース。
ABSENCEやEARTH CRISISの90's metallic hardcoreを軸にしつつも、エモーショナルな要素を取り入れていたバンド。その世評は高く、IeperのVort'n Visで行われたHardcore festival '95に出演し、LIARやCHOKEHOLD、TIMEBOMEらとも共演している。
その後ドラムのMarko K.とギターのMatthias P.が脱退。後任にはAndreas LassusとDanielがそれぞれ就き、1996年にMCD"self titled"と7ep"obiter dictum"をリリースしている。ボーカルのMikke Niskanenも参加はしているが、すでに脱退が決まっていたのかメンバーとしてのクレジットはされていない。サウンド面に於いてもAlternative rock化が進み、だいぶ様変わりした印象を受ける。
Janne Hanhelaがボーカルを兼任した7ep"killing the musicians"を最後に解散し、彼はemo/screamoバンドの8 DAYS OF NOTHINGを始動させている。
END IN SIGHTのJanne HanhelaとToni Niskanen、GRIPSHIFTのMarko Partanenらで結成されたTHE BURNING FLAMES。1996年にBlue Sky Recordingsから"...a question of sincerity"を出していて、FINAL EXITやGORILLA BISCUITSに影響を受けたというバンド。この音源は2019年に新たにレコーディングした1曲を追加し、Farsot Recordsから"...still a question of sincerity"として再プレスされた。
近年、再評価されている彼らの当時出していた音源は、1997年の単独7ep"project hardcore"のほか、Revolver compilation tapeやMINOR THREATのカバーコンピ"wishing for the days..."などがある。中でもGET UP & GO'ERSとのスプリットでは、エンジニアにPURUSAMのFredrik Holmstedtを迎えていて興味深い。この頃在籍していたOskar Ekmanは後にNINEへと加入している。
THE BURNING FLAMES - "live i Motala"
1995年に"a part of the branch"を出していたGRIPSHIFTのボーカルMarko Partanenが、ギターにパートチェンジしてSET MY PATHが2001年に結成された。彼らpolitical vegan straight edge hardcoreバンドは、2枚のスプリット(w/ DARKEST HOUR、w/ DEVIL SHOOTS DEVIL)のほか、Crossfire Recordsのベネフィットコンピにも参加している。
そしてEuropean tour 2006を行なった翌年、Claes TarbyがDAMAGE CONTROLのMarcus EricssonらとGoteborgにてANCHORを結成した。
まだ主軸以外のメンバーが定まらない状態ながらも、"captivity songs"をレコーディングした翌月にはRITUALとのツアーを敢行。この異例ともいえる早さはSET MY PATH在りきのような気もするが、あまりにも似付かないスタイルで、STRIFEやTRIALなどのUSバンドに影響を受けつつ、自国のFINAL EXITやSEPARATIONをバックボーンとしている。
間もなくセカンドギターにNoa、ベースにGERILJAのFredrikが加わると、Catalyst Recordsと契約を結び、1st"the quiet dance"のリリースへと至った。そしてRefuse Recordsへ移籍し7ep"relations of violence"のレコーディングに入ったわけだが、リリースされる頃にはMarcus Ericssonが脱退、Mattias Rasmussonがドラムからギターへパートチェンジしている。この局面にも活動は衰えず、Summer tour 2010ではBurning Season festivalやFluff festなど規模の大きいイベントに出演し、盤石な地位を築いていたことが窺い知れる。
しかし今度はNoaが脱退を表明、これまで音源制作にも携わっていたUlf Hammarkarrが後任に就いた。そして2nd"recovery"をリリースすると、Ieper Hardcore festやTRIALのEuropean tour 2011の帯同などをこなしていった。その活動域は、South East Asia tour 2012やSouth America tour 2013などユーロ圏外にも拡大をみせている。
またこの頃、Mattias RasmussonとUlf HammarkarrがNIGHTBLOOMERでの活動を始める一方、本業のツアーと並行しアルバム制作に取り掛かった。そしてFredrik Forsbergが運営するFvck Life Studiosでレコーディングを行ない、2015年に3rdとなる"distance & devotion"を完成させた。
その後もヨーロッパ中をツアーで廻り、Ieper Hardcore festの出演やHOLLOW EARTHとのツアー、BANEのThe Final European tourサポートなどを務めたが2016年に解散となった。
解散後は脱退したメンバーらが再び集結し、CITY KEYSを結成したほか、Mattias Rasmussonが新たに始めたDISAVOWは、Goteborg Hardcore fest 2020にUNDONEのメンバーを含むOUTSTANDらとの出演が予定されていたが、コロナ禍で延期が発表されている。
ANCHOR - "no love"
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