Monday, November 26, 2018

Northern Italy hardcore scene - 2




2000年に結成されたAS HUMANITY FADESは、ABSENCEのギターDaniele SiniとベースのLuca Pala、後のALONEそしてTHE END OF SIX THOUSAND YEARSに加入するAlessandro Naitanaらが在籍したことで知られるvegan straight edgeバンド。

2003年にレコーディングされ、お蔵入りになっていた音源が長年の歳月を経て、2017年にYouthcore Recordsからのリリースとなった。そもそも名前もないプロジェクトバンドとして始まり、すぐにボーカルのGiuseppe Bepi Garau(後に再加入か?)とギターのDaniele Siniが脱退し一旦解散したようで、翌2001年にClaudio Teddeがボーカル、ASHES OF BETRAYALのPierpaolo Arruがギターで加入し活動を再開。
一回流れたリリースだが、当時のCANVASやMARK OF THE DEVILライクのchaotic new schoolから、REDEMPTIONにも通じるemotional new schoolへ展開する様は、一世代寝かせただけあって紛れもなく当時ものとして説得力を感じる。

後期にはMaria Angela Spaneddaが加入してdual vocals体制を敷いていたが、2007年の解散前には脱退したようだ。しかし最終的にボーカルはAntonio Forteleoniとクレジットされていて、細かい時期を把握するのは不可能に近い。

また、Luca PalaとPierpaolo ArruはFROM GRACE WE FALLとしても活動、シーンも活発だったと推測される。


AS HUMANITY FADES - "what we'll never be"
 

FROM GRACE WE FALL - ""
 





"I'll cast the first stone"時のABSENCE、そしてAS HUMANITY FADESのベースでもあったLuca Palaが、xDESTROY BABYLONx を経て結成したWHEN ASHES ARE RISINGCYBERCAGEのDelio Soroがギター、OHxCRISTOのAfshin Kavehがボーカルという布陣を敷く彼らは、Sassariを拠点に2014年から活動している。

power violenceバンドのOHxCRISTOとは根本的に音は違えど、Afshin Kaveh自身歌い方を特に変えようとは意識していないようだ。しかしサウンドがAT THE GATESやUNDYINGなどに例えられるだけに、90's metalcore好きな人は一聴してみるのもいいかもしれない。

彼らのデビュー作は、2017年Bound By Modern Ages Recordsから"of earth and men"がカセット盤でのリリースとなった。翌年にはMark My Words Recordsと契約し、2nd"the light of thousand sparks"のリリースへ至る。
これにゲスト参加したMatteo Montisの在籍するABYSSO、同郷のxNOBUAxと共に周辺バンドも抑えておきたい。


WHEN ASHES ARE RISING - "december"

 

 


2014年、Bound By Modern Age Recordsから"liberation through destruction"でデビューしたTO ASHESは、わずか3年程で活動を終えたvegan straight edgeバンド。

結成の翌2015年にはヨーロッパ各地を半月に渡り、liberation tour destructionの遠征を行っていて、早くから実力ともに注目された存在だった。
そのPURIFICATIONやGATHERの影響下にある彼らの90's vegan edge hardcoreへの評価は、名だたるバンドが参加したコンピ"you are the plague and we are the cure"や、"the bbma records mixtape"に曲提供したことでも証明されている。

しかし既述のように短命で、2017年にレコーディングされた7ep"the refusal to accept"が最後の音源となった。リリース元はAnimals X Kingdom/Bound By Modern Age Recordsの共同で、プレオーダーのジャケがREPRISALの"boundless human stupidity"をリップオフしたものという厳格物。サウンド的にも相応しいか。

このTO ASHESが拠点としたイタリア北部のBolognaは、古都のイメージに似つかず、古くはIVORY CAGEからCHEMICAL POSSE、いかにも危険な匂いがするBologna hardcore crew、ボーカルのIvanが2013年から2015年間に別で活動していたvegan straight edgeバンドNEMESIS等々がいたことでも知られる。


TO ASHES - "the holocaust has never ended"
 


: my collection :
 

Monday, November 5, 2018

H8000 hardcore scene - Ⅺ


 


LOCKSTITCHは、ボーカルがArnout De BruynからKluzehellionへと代わった2017年、WORSHIPと名を改め新たに始動した。

ex SPIRIT OF YOUTH以降、渡り歩いたバンドを挙げればキリがないDominiek Denolfを中心に編成され、2015年から活動しているバンド。他のメンバーも数々の経歴があり、ALL MY SINSやONE OUTTA SIXに在籍したBert Hoofd、THE DEALのChristophe Vandenbergheらから成る。
またすでに脱退しているが、PRIDE ZEROのLester Klaassenも在籍していた。
音源は、2016年にEyeless Recordsから"powerize"をリリースしていて、カセット盤はKick Out The Jamsから40本限定となっている。

なかなかメンバーが固定できず、2017年にはドラムのSam NuytensがFIRE DOWN BELOWに専念するため脱退。後任にはONE OUTTA SIX、THE BOSSのPeetnが加入した。

WORSHIPとなってからは2018年に2曲のデモを発表しているが、これはデジタルのみでフィジカル化する予定はないそうだ。
ソングライターのDominiek Denolf曰く、SPIRIT OF YOUTHとSOLIDの中間的サウンドで、ボーカルはNew York hardcoreに影響を受けているとか。
LEEWAYやMAXIMUM PENALTY辺りが好きな人も一聴の価値があり。


WORSHIP - "hate"






2018年に自主で"lost resistance"をリリースしたCROWSVIEWは、2015年Roeselareにて結成された。DECONSECRATEのKevin Rouserezがボーカルを務め、CORE OF ANGERやVICTIM EYESを経たLernout Bartがギターで在籍。

デビュー作にしてLENGTH OF TIMEのRoss Demon、ex BORN FROM PAINで現在はHERDERのChe Sneltingがゲスト参加していること、またAGNOSTIC FRONTやMERAUDERのオープニングアクトを務めたのは、各々が長年培ってきた繋がりのものだろう。
すでにEvil Or Die fest 2017やIeper hardcore fest 2018の出演も果たしていて、話題性が高いことが推察できる。

サウンドはというと、ARKANGELやKICKBACKからLENGTH OF TIMEに代表されるpure edge metalで、現在量産されつつある中でも群を抜いた完成度を誇る。


CROWSVIEW - "Ieper fest 2018"
 





2015年、H8000エリアのZwevegemで結成、同年にデモ"exhausted"を出している4人編成のMINDED FURY
このデモにはKevin Rouserezがフューチャリングされ、アートワークをAndy Vuylstekeが担当と、DECONSECRATEとの良好な関係性が窺える。

続くフルレングス"remain/sustain"はいくつかのオファーがあったようだが、結局2017年に自主でのリリースとなった。アートワーク、レイアウトともにギターのGlenn Devolderによるもので徹底したDIY仕様。
これにはREALM OF TORMENTのDavid Littleがゲスト参加、一貫したFIRST FIGHT DOWNや中期REPRISALを彷彿させる90's metalcore/edge metalは、同期のCROWSVIEWとはまた一味違ったスタンスなのも特徴的。

地元を中心に精力的な活動を続け、着実に知名度を上げつつある。


MINDED FURY - "infinite"
 





初期Goodlife Recordingsのサウンドを忠実に再現するCROSSFACEは、H8000エリアに特化したDust & Bones Recordsから、limited 300の"kayfabe is not dead"を2017年にリリース。
タイトルのkayfabeは、プロレス用語のようでフロントカバーからもわかるように、メンバーのプロレス好きは知られるところ。

表打ちで疾走するパート、手数を減らしブレイクパートに仕立てるドラムパターンで構成された楽曲に、REGRESSIONライクなボーカルが乗るといったスタイルを特色としている。この音源は、ex VITALITYのギターでサウンドエンジニアのAKこと'Alien King' Chris Paccouにより、彼が運営するOff The Moon Studioでミックス、マスタリングが行われた。
余談になるが、AKはNAPALM DEATHやCARCASS、LOCK UPのサウンドエンジニアも務め、2011年にはBRUJERIAに加入したんだとか。

CROSSFACEがよくライブでVITALITYの曲をカバーしているのは、音的な影響だけでなくAKへの敬意を表するものでもあるという。

"kayfabe is not dead"リリース以降、セカンドギターにStijn Vanbrabantが加入し5人体制となり、Ieper hardcore fest 2018への出演を果たした。


CROSSFACE - "crossface"
 





IeperのVort'n Visで企画されたLOCKSTITCHのEPリリースショーでベールを脱いだMAKASRR。2017年にBLOODREDのドラムTerence Gevaertと、ex REGRESSIONでもあるギターのDavid Decoutereが発起し、間もなくex CORE OF ANGERのギターGerald Goedhart、さらにベースにはNicolas Dufoortが加わった。
ボーカルはex ZERO TOLERANCEのPieter Declercqから短期間でVinie Vizzleに替わったようだが、初期の一時的はdual vocals体制だったようだ。

しかしBound By Modern Age Recordsからの"demo 2018"では、ボーカルがMatthias Mahieuとなっていてその経緯もよくわからない。

サウンドは彼らがフェイバリットに挙げるMESHUGGAHやMELVINS、CROWBARなどのprogressive death/metalcoreで、どことなくINTEGRITY風でもあり、シーンに於いて異彩な存在といえる。
この"demo 2018"はセカンドプレスに入り早くも次作に期待がかかるが、現在ボーカルを探しているという情報もある。


MAKASRR - "inner demon"
 


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