Thursday, April 1, 2010

Upstate New York hardcore - Ⅱ (315 HC - 3)

 


 vegan、drug free lifestyle、animal rightsを掲げるEARTH CRISISが、1992年にConviction Recordsから7ep"all out war"でデビューした。
オフィシャル上1991年結成となっているが、それから遡ること1989年には始動していたらしい。その矛盾を解くには、前身バンドとして受け止めたほうがいいかもしれないが、この時期にすでにecocideはできていたともいう。
ちなみに当時のラインナップはDJ RoseがボーカルでKarl Buechnerはベース、ギターがJohn Moseman、ドラムがJesse Buckleyといった布陣だった。

正式にはKarlがボーカルにパートチェンジし、ギターがScott CrouseとBenjamin Read、ベースがIan Edwards、後のFRAMEWORKのMichael Riccadiがドラムというメンツで動きだした。
それからドラムがDennis Merrickにチェンジ、Benの後任としてKris Weichmannが加入し再編成され7ep"firestorm"、そして1995年に1st"destroy the machines"をVictory Recordsからリリースした。これはnew school hardcoreのバイブル的アイテムとなり、名実共に不動の地位を築きあげた。

1998年ギターのKrisが脱退し、Erick Edwardsが加入した3rd"breed the killers"は、インディー大手Roadrunner Recordsへの移籍作となり、新たな支持層を取り込む一方で、古くからのリスナー離れが起こったのも事実だった。
2nd"gomorrah's season ends"からさらにnu metalcore色が増し、MACHINE HEADのRobb Flynnが参加したことも需要側の求めるものと微妙なズレを生んだ。
彼らの変化に戸惑いつつもその後の動向が気になっていた人も多いと思うが、2000年の4th"slither"は古巣Victory Recordsに戻ってのリリースとなった。Karlの謳い揚げパート、mixture/nu metalとも取れるサウンドはもう異次元。

同年に来日を果たし、そのJapan tour 2000の模様は、DVD"forever true"に収められ、メンバー間の仲睦まじい様子が窺えたが、翌2001年に行われたHellfest出演を最後に解散となる。

2007年、解散前のメンバーが再集結しリユニオンを果たす。そして2009年、セルフプロデュースの5thアルバム"to the death"が、Century Media Recordsよりリリースされた。ミックスはTue Madsenが担当している。

さらにSeventh Dagger Recordsから、"demo 1993"の7epバージョン"forced to kill"がリリースされ、ただのリバイバルでなく原点回帰を意図していたことは間違いない。

2010年にはPump Up The Volume Festで再来日し、Japan tour 2010を行った。
各メンバー多忙を極め、なかでもKarlはKROM Recordsのレーベル業の傍ら、マーチブランドStorm Machineを立ち上げている。


EARTH CRISIS - "live at Sea Seas in Moosic, PA on October 24, 1997"
 


 
 


SHELTERとのツアー中の事故で、ドラムのDennis Merrickが大けがを負ったことによって、EARTH CRISISとして活動ができなくなってしまう。
そこで他のメンバーが、1996年にTHE PATHなるサイドプロジェクトを始め、デモを出した経緯は有名な話しだと思う。

このPATH OF RESISTANCEはKarl Buechner、Kris Weichmann、当時のツアーマネージャーでHalo TattoosのDJ Roseによるトリプルボーカル体制に、FRAMEWORKのShane Durgeeがベースで参加。Scott CrouseとIan Edwardsがギター、前任のMichael Riccadiがドラムという贅沢な布陣。

そしてVictory Recordsから出した"who dares... wins"は、サウンドはもちろんジャケのインパクトも強烈なものだった。今では言わずと知れたオールスター的バンドの先駆けになっていて、世界各地に飛び火することになる。
DJ Roseが組んだErieのPRAYER FOR A FALLEN ANGELもその一つ。

一時的な活動かと思えたが、本業のEARTH CRISISが2001年に解散したこともあってか、New Years Hardcore 2005でPATH OF RESISTANCEはリユニオンし、翌年に2nd"can't stop the truth"のリリースにまで至っている。
ちなみにドラムはDennisが叩いていて、UNHOLYのJonathan Dennisonがベースを担当。


PATH OF RESISTANCE  -  "the chain"
 
 

 
 

 
ボーカルのDanny Johnson、EARTH CRISISのギターKris Weichmannらが結成したBLOOD RUNS BLACKだが、1995年にHarvest Recordsからリリースされた"cast into eternity within duration of a moment"時には既にKrisは脱退。ボーカルのDan以外はかなり流動的だったようだ。

BRB解散後、THE FARTHEST MANを組んでいたBrian Slider AzzotoとChuck Kahlは、EARTH CRISISを辞めたKris Wiechmannと、以降バンド活動をしていなかったDanを誘い、1998年にGODBELOWを結成した。しかし当時、喧嘩別れしたKrisとEARTH CRISISの関係は険悪なもので、地元での活動もままならない状況だったという。
ともあれ、プロモ用に録った音源がSurface RecordsのBrandonに見出され、7ep"self titled"がリリースされた。

このGODBELOWはトリプルギター編成として一般的に認識されているけど、実はちょっと意味合いが違う。Krisが脱退した後、後任にKen Dunhamが正式に加入、そこに再びKrisが復帰したという。
よって結果的にギター3本編成となるが、実際にはギター3人が同時に在籍した期間は短く、後期のスプリット"hollowed soul"(w/ RINGWORM)のみ。これには新曲2曲に加え、METALLICAのmaster puppetsがカバー収録された。BAD BRAINSも候補にあったみたいだが。

スプリット以前にAlone Recordsから出した"painted images with the blood of..."は、Krisがレコーディングを手伝ったこともあり、クレジットは3人だが3本同時にフィーチャーされている曲はない。


BLOOD RUNS BLACK - "live in New Haven, CT"
 
 
GODBELOW - "live at L'inco,in Montreal,on April 9th 2000"



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