MURDER INTENTIONSは、Thomas VandenhouweeleとBart Ransonによるdual vocals編成から成り、ex GOLDEN BULLETでSKIN CRAWLERのJens Werbrouckがソングライティングを担う。
予想に反するCIRCLE OF DEAD CHILDREN、INFERNAL REVULSIONライクなbrutal death metal/grindcoreは、土地柄のせいか違和感を覚えなくもない。
しかし創成期よりABORTEDがシーンの一画を形成し、近年はCORPSE MUTILATIONやVAGEVUUR、またFATAL RECOILのBram DewildeとBart Rambourが在籍するTHE CURSE OF MILLHAVEN等々、この辺まで拾っていたらきりがない。またdeath metal寄りなバンドも数多く根付いていることを考えれば当然だろう。
そんなシーンから出現した彼らは、H8000エリアのTieltにて2005年に結成された。以降2枚のEPを自主で出し、2009年にSFC Records/Rotten To The Coreより"a prelude to total decay"のリリースに至る。
その後2010年にベースのJelle Vandenwegheが脱退し、続くEP"conception of a virulent breed"ではMURDERHORNのKenny Nysが加入、そしてSEVENTH CIRCLEを結成したドラムのAnthony Adamに代わってMarijn De Borggraveという布陣での音源となった。
またJens WerbrouckとBart Ransonは、結成直後の2006年からE.B.D.B.(Ejaculation Beyond DiarrheaI Boundaries)を始動させている。こちらもETERNAL SUFFERINGやDEHUMANIZEDを引き合いに出されるgroovy slamming death metalスタイル。
2012年に1st"a bullet up your nostril"、2016年の2nd"choking on the body of christ"とリリースも続き、単なるサイドプロジェクトではなく、MURDER INTENTIONSと両立をはかっている印象を受ける。
2017年にはギターのJens Werbrouck、元ドラムのAnthony Adam、そしてThomas Vandenhouweeleがボーカルからベースに転身し、Sludge系バンドSLAVESTATEを結成。各メンバーは多岐に渡る活動ながらもMURDER INTENTIONS自体、今年3rd"excessive display of human nature"をリリースした。
MURDER INTENTIONS - "sluggish"
E.B.D.B. - "live @ Lille, El Diablo 12/09/2015"
Ieperにて2012年に結成されたMARK MY WAY。
AngeloがCEOを務め、DECONSECRATEのAndy Vuylstekeと運営するKick Out The Jamsから、2014年にデモ"break the grip"とカセット盤"save our souls"をリリースした。この"save our souls"は、MY AIMのPieterjan Haemersによってレコーディングされたもので、CD盤はIeperfest Winter 2015に合わせてプレスしたようだ。
彼らはmelodic hip-hop influenced hardcoreバンドとして認知されているが、この頃はhip-hop的要素のボーカルパートが若干あるだけで、それ以外はほぼ皆無に近く、それを印象づけるまで至らない。E-TOWN CONCRETEというより、NARZISSやAVOIDスタイルのemotional metalcoreといった方が適切かと思う。
続く"the big game"の批評によるhip-hopテイストは明らかに増していて、彼らのスタイルを確立した作品となった。またLife Fest 2017でDOG EAT DOGと共演を果たしたことは、彼らにとって貴重な経験になったに違いない。
年齢的にも若いバンドだが、Genet Recordsからディスコグラフィ"lustrum - joy as profit"をリリースし、さらにH8000エリアの次世代を担うコンピ"the new breed"への参加と、彼らにかかる期待を計り知ることができる。
MARK MY WAY - "stay in the light"
2018年、自主でフルレングス"self titled"をリリースしたHOLD THE CROWNは、2013年から活動を開始している4ピースバンド。
デモ時にドラムで在籍のNico 'Siench' Sinnaeveは、既に脱退してしまったようだが、REALIATEやCROSSED THE LINE、そしてHOLD THE CROWNの活動を経て、現在はDECONSECRATEに籍を置いている人物。
BIOHAZARDライクなNew York hardcoreをベースに、NEXT STEP UPからWHATEVER IT TAKESなんかの進行系のバンドにも通じる90's style hardcoreだが、決して古さを感じさせないサウンドは各メンバーが培ってきたセンスともいえる。
精力的な活動を続けていて、WTF festやSkull fest、Elevate HxC festのフェス規模からローカルショーまで、またCOLD AS LIFEやPRO-PAINのツアーサポートなどもこなし、まだまだ勢いが衰える気配もない。
HOLD THE CROWN - "involved"
ex GOLDEN BULLETかつxVICIOUSxのギターでもあったKenny De Rammelaere、SKIN CRAWLERのボーカルThomas Lambertが在籍のSEVENTH CIRCLE。
既に今年2018年の4月に行われた、MURDER INTENTIONSの"corporate livestock"リリースパーティーにて解散済みのgrinding death metalバンド。
サウンドの印象は、90's Cleveland hardcoreをバックボーンに、現行バンドだとCURSED EARTHやNAILSに近い。
UKのSoaked In Torment Recordsと契約する以前は、ドラムのMarvin Dinnewethがミックスとマスタリングを担当した2014年のself-titled、翌年の"not worth saving"と2枚のEPをリリースしている。
そして2017年に出した"voluntary torture"は、INTEGRITYやLOCKSTITCHも手掛けるBrad Boatrightをエンジニアに迎えての作品となった。
これらの音源はKick Out The Jamsから、ディスコグラフィ"the torture chronicles"に収録されているのでまとめて聴くことができる。
活動は短命ながら、結成後まもなくDestroy It All festの出演からIeper hardcore fest 2014、REVULSIONやRENOUNCEDのツアーサポートと、彼らの残した痕跡は大きい。
解散は残念だが、Jeroen MoermanとMarvin Dinnewethは2015年からprogressive stoner rockバンド、GROTTOとして動き出していて、これが解散の遠因にもなってしまったのだろうか。
SEVENTH CIRCLE - "deathtrap"
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