Sunday, March 7, 2021

Southern California hardcore scene - 2





今なお名盤として語り継がれる"life. love. regret."を1994年にリリースしたUNBROKENは、Eric AllenTodd Beattieが組んでいたFLATLINEを前身とし、1991年にSan Diegoで活動を始めた。
90's new school hardcoreバンドとして認知されている彼らだが、当時DOWNCASTやGROUNDWORKなどのEbullition Records系political hardcoreを基盤とする印象を受けた記憶がある。

しかし契約したのはNew Age Recordsで、1992年に7ep"you won't be back"、翌年に1st"ritual"をリリースした。それから彼らの名の拡散は早く、東海岸ツアーでMOUTHPIECEやFOUR WALLS FALLINGらと共演もしている。そして前述の2nd"life. love. regret."がリリースとなるが、この時期ギターのEric AllenはSTRUGGLEにも在籍したほか、Steven MillerとRobert MoranはQUICKSANDライクなKILL HOLIDAYを結成するなど、活動は多方にわたっていった。そんな中でもEuropean tour 94-95を行ない、盤石な地位を築き上げたが1995年に解散となってしまった。

その後THE CRIMSON CURSEのメンバーらとSWING KIDSで活動したEric Allenが1998年に亡くなり、家族のためにベネフィットショーを開きUNBROKENも出演している。
そして2010年、90's new school hardcore再熱の煽りを受け、正式に再結成されFYF festの出演、翌年には南米ツアーを行なった。リアルタイム世代にとって、STRIFEとのJapan tour 2014は奇跡としか言いようがない。


UNBROKEN - "San Diego 10-8-94"






1991年、MONSTER CLUB(pre STILL LIFE)のシンガーRick Rodneyらにより、straight edgeバンドSTAND AS ONEが活動を始めた。両バンドは一時期共存していて、OUTSPOKENらとのベネフィットショーに出演。後年、唯一の音源であるdemo '91"begin to care"を再録した音源が、Indecision Recordsから7ep化されている。

このSTAND AS ONEから新たにSTRIFEとしてスタートをきった彼らだが、Scott Collinが脱退し、後にTRIALのデモでドラムを叩くことになるChad Petersonがベースで加入したことにより、以降の主軸となるメンバーが固まった。
初音源は、1992年のNew Age Recordsから発表された7ep"my fire burns on"。JUDGEやCHAIN OF STRENGTHからの影響とみられるファストパート、シンガロングで組み立てられた楽曲でありながら、そこにミドルテンポのリフを加え、メタリックな要素も強く感じる内容となっている。この作品にはOUTSPOKENのMike Hartsfieldが、セカンドギターで在籍しているのも興味深い。

その後の躍進は言うまでもなく、"it‘s for life"や"only the strong"などのコンピを経てEast Coast tour 1993を行う。1994年になると1stのレコーディングに入り、Trustkill Recordsの企画出演を挟んで"one truth"がVictory Recordsからリリースされた。好セールスを記録したこの作品は、Metal Blade Recordsが契約を望んでいたということも頷ける。またこれに伴うOne Truth Live Winter '95の模様は、ドキュメンタリー形式でVHSに収録され発売された。
もはやhardcore界発展を担う存在になっていたVictory Recordsの中でも、EARTH CRISISとSNAPCASEに並ぶ地位を確立し、この3バンドが集結した企画The California Takeoverは音源化もされ、今や伝説として語り継がれている。またJapan tour '96の公演を行なったのもこの直後のことだった。
年末にはSEPULTURAのRoots tourに帯同、1997年になるとローカルショーからStillborn Records企画に出演しつつ、次作の制作に取り掛かっている。そしてリリースされた2nd"in this defiance"は、1stのold school的な要素も残しつつ、さらにメタリックに傾倒したサウンドで、より支持層を広げた作品ともいえる。裏付けにFEAR FACTORYやSEPULTURAのメンバー参加が取り沙汰されるが、FRAMEWORKのBenjamin Readはじめ、UNASHAMEDのBobby Canadayらのコーラス参加など根底とするとこに変わりはない。このIn This Defiance tour 98の一環でAustralia tourも組み込まれ、必然的に活動の場は世界規模へと広がっていた。その多忙さ故、1999年にSTRIFEの活動を終わらせる結論へと至ったという。
一方で複数のメンバーによりANGERMEANSとして動き出していた彼らだが、長年ローディーを務めたJesseが亡くなり、STRIFEをリユニオンさせベネフィットショーを行う。これを機とし、解散から間もない2001年に再結成となった。すでにANGERMEANSとしての音源予定もあったようで、その時代の曲かは不明だがSTRIFEとして3rd"angermeans"をリリースする。彼らの思考の変化を透過した楽曲は、評価が割れるところでもあり、それほど新規new school支持層を取り込めなかったように感じる。これが要因かはわからないが再び活動停止となった。

三度動き出したのは2010年。長年の沈黙を破りSound And Fury festivalに出演。さらにPump Up The Volume fest 2011に招集され、FLOORPUNCHとのJapan tourを行なった。帰国後すぐに南米へと渡りツアーも行なっている。

そして2012年に4th"witness a rebirth"をリリース。ドラムにex SEPULTURAのIggor Cavaleraを迎えたことには驚かされたが、本作は彼らの原点であるold school hardcoreを再構築させている。
それに付随するEuropean tour 2013をはじめ、世界を股にかけIeper Hardcore festや再びPump Up The Volume festの出演を果たした。
2015年にはAndrew KlineがWar Recordsを立ち上げ、"incision"をリリース。
そして出演したライブは、MADBALLとのツアーEast Meets West 2015やHellfest 2016、FYA fest 4、New Age Recordsの30 year anniversary、HATEBREEDの25th anniversary show等々、今やhardcore界を代表する存在となった。


STRIFE - "through and through"






1994年にLos Angelesで結成されたEYELID。STRIFEともライブをしていたCONSEQUENCEのDan PalmerとBrian Melvilleが在籍する90's new school hardcoreバンドで、ベースのMike Machinは1993年頃から"one truth"リリース以前に、STRIFEのギターを務めた経歴がある。

1996年、demo 1995を7ep化した"bleeding through"がPhyte Records、続く7ep"…days infected"をAmmunition Recordsからそれぞれリリースした。
California Takeover出演からもわかるようにその実力は早くから認知され、1997年にはBATTERYとTEN YARD FIGHTとのUS tourを行なっている。
そしてIndecision Recordsへと籍を移し、1st"if it kills"をリリースした彼らだが、ENSIGNとのツアーを終えるとボーカルのRus Martinが脱退。後任にはex END TO ENDのJon Roaが就いた。
彼を迎えた1999年の"conflict's invitation"は、chaoticかつpolitical hardcoreに最初は戸惑いを感じたが、再び過去の作品を聴き直すと、最小限に抑えていたそれらが今作で比率を増したという解釈もできなくもない。しかしそれ以降のリリースはなく、2000年にDan PalmerはDEATH BY STEREOに加入、この頃に解散したと思われる。

後年ENSIGNのNate Gluckのベネフィットショー、Natefest West Coast 2015に出演している。


EYELID - "Showcase Theater July 26th 1997"



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